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世界はこう変わる

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2008年04月24日

G8サミットでは東アジアの将来を語ってほしい

(以下は東アジア共同体評議会サイト「百家争鳴」に投稿したもの)

半年ほど前は、「08年問題」という言葉が囁かれていた。2007年末から08年にかけては、世界中で重要な選挙が目白押しであるために、情勢が不安定化しかねないというのである。だが韓国大統領選挙、台湾総統選挙などいずれも、東アジアの国際関係を安定化させる方向で決着がついている。韓国の李大統領は、北朝鮮、中国に過度に傾いた前政権の政策を修正し、日本、米国との関係を修復している。台湾では、中国本土との併合でも完全独立でもない現状を維持することにコミットした馬英九が、総統に選ばれた。東アジア諸国・地域の間の力のバランスが、しっかりした基盤に乗ったと言えるのではないか?

 これまで我々日本人は、「日本の国際的地位の絶え間ない低下」を嘆いてばかりきた。経済が伸びないため、国内での足の引っ張り合いが激化し、ガバナンスさえ低下した。だが東アジアの情勢は、日本がspeak upできる、speak upするべき局面を迎えたのではないか。経済問題、チベット問題などで悩む中国を、現代の国際社会にうまく入れていくために、日本が労を取るべき時でもあるだろう。
 
 日本の総理には、G8サミットの周辺で、東アジアの現状と将来への方向を語ってもらいたい。政治的なステータス・クオの維持と、経済的繁栄や民主化をはかるための方策などを、日本として打ち出して欲しいのだ。それは新しい福田ドクトリンとして後世に残るだろう。日本の内政が不安定でも、東アジアの将来へ向けての枠組みを考え、提案することくらいはできるだろう。それは、まだ残っている最大の選挙、つまり米国大統領選挙後の新政権にアジアの重要性を認識してもらう、よすがにもなるだろう。枠組みを作っておけば、日本はその内政の安定・不安定から離れて、一貫した取り組みがしやすくなるというものだ。

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