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世界文明

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2013年1月 2日

サービスもガラパゴス 顧客の都合よりもマニュアル

明治以後、何年か前までは、日本人は欧米のマナーを模倣しよう、追いつこうとしていた。たとえば、エスカレーターに乗ると右か左の一方に寄って、急ぐ人が追い越せるようにするというのは、つい最近15年前ほどに急に広まったマナーだが、これは欧米が本家なのだ。

だがこうして欧米を手本にする、外国を見る、という時代も、15年前ほどにはもう終わり、それ以降日本人は内向きになったような感じがする。多分、欧米的なマナーが既に確立した社会で生まれた世代が成人すると、彼らは欧米をもう模範とも感じなくなった、ということなのだろう。日本の公衆トイレはつい以前までは、不潔そのものだったのだが、これももう、本当にきれいになった。

そして不思議なことなのだが、10年程前からだろうか、日本で独自に発達したマナーというか、サービスがはびこるようになった。過剰儀礼である。たとえばスーパーやコンビニのレジ。人手と時間を使いすぎ、それがかえって顧客の迷惑になっていたりする。典型的なのは、レシートの渡し方。こちらがお釣りや、クレジット・カードを財布にしまおうと思って、もそもそしていると、向こうはレシートを両手に持ってじりじりして待っている。こちらは申し訳なく、あわてると財布を落としてしまったりするのだ。

サービスは顧客のためにやるのだから、もっと合理化するべきだ。「相手の都合」、「周囲の状況」を見ないことが多い。郊外の駅前などを運転していると、思いがけないところから、自転車や歩行者が思いがけない動きをしてきて、ものすごく危ない。周囲の動きを見ていない人が多いということで、これは日本の特徴の一つなのだ。サービスも、顧客の都合よりもマニュアルの方が大事、ということで、日本ではサービスもガラパゴス化してしまった。

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