2017年7月 8日
政党の企業化 党首・社長は部外から の時代
米国の大統領選で、以前は民主党員だったトランプが共和党を「乗っ取った」かたちになったこと、そしてフランスでマクロンが、既成政党を食い散らして新政党を作り上げたのを見ていると、まるで日産にゴーン社長が来た時、あるいはシャープをホンハイが買収した時など、企業の離合集散を思い出してしまう。
党首はこれでいいのだが、議員は選挙のたびにほとんどの者が議席を失う、ということでは良くないだろう。そんな家族を養うことも覚束ない、リスクの大きな職業につく用意がある人材は、山っ気が大きすぎて良くない。多分、数年という限られた任期の間に最大限「儲けよう」、「有名になってやろう」と考えるだろう。
となると、議員はあまりころころ変わらず、党首だけ、人気のある人材を外部から引っ張ってくる、ということになる。議員は、大企業の本社員のような存在になるということだ。自分の雇用は安定しているが、社長は外部から来るかもしれない。
だが、このやり方もまた、ものごとを硬直化させてしまう気がする。制度いじりは難しい。
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