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世界文明

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2023年1月 6日

5Gは怖くない

(これは12月28日発行のメルマガ「文明の万華鏡」第128号の一部です)

5Gの変質
 
 5Gと言えば、まるで世界を一変させる技術であるかのように騒がれていたものだが、何か鳴かず飛ばずの印象。せっかく、「割安の5G機器を世界中に売りつけて、通信網を席巻しようとしていた」華為社(フアーウェイ)を制裁でたたきつぶしたというのに。
5Gとは、電波通信の技術。無数の端末が発する電波をキャッチして、瞬時に転送することのできる技術。つまり通信の量と速度が4Gより圧倒的に多く、速いので、自動運転等に適しているとされていたもの。

ところが自動運転の方はもう何年間も足踏みしていて、このころでは完全な自動運転は無理ではないかという声も聞かれる今日この頃。僕も近所を運転していて、横道から自転車が飛び出してくる時など、AIなら急ブレーキだろうなと思わせる場面にしょっちゅう出くわす。

そう思っていたら、5Gは知らない間に着実に伸びているようで。ただ当初想定されていた自動運転とか遠隔手術などとは別の方向で。この方面を特に扱っているグロコム(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター。僕はここのフェローの肩書をいただいている)でのセミナーで聞いたのだが、5Gは世界に無数に出来てきた「クラウド」(膨大なデータベースのようなものだ)を結んで瞬時にデータ処理するのに向いていて、その方向でのアプリ開発が進行しているのだそうだ。

5Gの通信機器、つまり電線や基地局の機器は、水道で言えば水道管のようなもの。ここを中国企業の華為にとられたからと言って、それほど騒ぐ必要はない、勝負は5Gを使って何をするか、そこでどう料金を取るかだ、と思っていたら、その通りで、5Gの使い方、ソフトの開発では日本の富士通、NETなど老舗もけっこう存在感を示しているのだそうだ。頑張ろう。

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