Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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2011年10月 6日

どぜう宰相のせいでつまらない

民主党に政権が変わって2年、その間いろいろ書きたいことがでてきたが、野田政権になってなにか気が抜けたと言うか、深い深い安心感を感じて傷をなめている感じと言うか、とにかく小泉政権後の大混乱が一段落で、ちょっと休みたいという感じ。

まあ、今起きていることは、自民党が民主党に名を変えて社会党と連立政権を作っているようなものなのだが、官僚が再びしっかりと下から(上から?)支えているので、安定感がある。同時にニュースがめっきり出なくなって、(と言うより、マスコミが野田政権をしばらくそっとしておこうとしているのだろう。)ものごとはまた官僚が差配するブラック・ボックスと言うか、国民もあまり議論もしたくなく、とりあえず政府にやらせておこう、というくらいの感じ。この10年ほどの官僚たたきが意味がない。

こうして、戦後何度目かの民主化の波は消え去った。最近のもので覚えているのは、1989年、今と似てソ連圏の崩壊、東欧の離脱という世界政治の大変動のなか、「おたかさんブーム」に沸いた頃だ。これは社会党が大勝ちした頃のことだが、それに乗って、市民レベルでの政治参加の機運が高まった。これは今と反対に、当時はバブル景気に沸くころで、豊かになった日本人、特に婦人たちが政治運動を立ち上げることが多かった。

今度も大衆レベルでの政治参加欲求が強く噴出した時のように見えるが、1989年日本が昇り龍の勢いだった頃とは違って、すべてを任せることのできる政治家、暮らしをなんとかしてくれる政治家、たった一人で快刀乱麻、なんでも問題を片づけるスーパーマン、こういうのを探してあっちへうろうろ、こっちへうろうろしていたのを、民主化と名づけているだけかもしれない。

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