Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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2010年4月24日

異体制間直接投資のインターフェース

昨日ウズベキスタンの投資フォーラムに出ていて感じた。中央アジアの諸国は市場経済化したと言っているが、その実かつての計画経済、あるいはそれほどではなくとも集権経済が根強く残っていて、何をいくつ、いくらで作り、どこの誰にいついくらで売るか、どこからいくらでいくつ原材料、部品を仕入れるか、どの銀行からいつどのくらいの融資をどのくらいの利子で得るか、といった経済活動の根幹を自分だけでは決められないことは多い。こうした環の中から外国企業だけ外して自由に活動させることは難しく、だから「特区」を作って外国企業を特別の条件の下に操業させ、輸出だけさせて国内経済の環の中には入らせないのが、現地当局にとってもいちばん楽なのだ。

でも「特区」を作っても、輸出のための運輸が整っていなかったりすれば、外国の企業は困ってしまう。特に中小企業は何カ所も外国投資をする体力、人力はないわけで、なけなしの投資案件がどこかで塩漬けになると本当に死活の問題となる。

そのような国にはODAをやっているだけでいいではないかという声が当然出てくるだろう。だがODAだけでは、中央アジアの人たちが生産や経営のスキルを勉強することはできない。そのために日本の中小企業のおやじが苦しむのもまたおかしなことで、そこは

旧社会主義国に対しては、直接投資とは別の関与方式を考え出す必要がある。先方政府が負担して先進国に経営・技術研修で人を送るとか、先進国から経営要員・技術要員を高給で招き、企業を運営する権限も大きく与える。

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