Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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2012年11月11日

円高は どのくらい輸出に不利か

円高で日本の製造業は絶望、なぜなら輸出ができなくなるから、と言われている。
しかし円高になれば原材料を割安に輸入できるので、その分円高効果を相殺できるはずだ。

そう思って、これを数字で検証するべく試みたものの、なかなか資料がない。たとえば乗用車の場合、高張力薄板鉄板をいくらで仕入れているか、そして製鉄会社がこれを作るために輸入している鉄鉱石、石炭などの価格が鉄板価格のうち何%程度に相当しているか、プラスチック製品の原料である石油価格が製品価格に占める割合は何%程度か、などなど、細かい話、しかも企業秘密にもかかわる話しになってしまうからだ。それに、鉄鉱石は1トン100円くらいしかしないらしく、これが円高で90円になっても大した話にはならないのかもしれない。

そこで戦法を変えて、日本での生産が割高になってしまう張本人、人件費のことを考える。いくつかの資料を見ると、製造業での製品卸値のだいたい30%が人件費であるらしい。製品卸値に今度はディーラー部門の人件費や諸経費が上乗せされて小売価格になる。それは製品卸値に約65%を上掛けしたものになる。

ということは、日本国内で200万円で売られている乗用車には、生産段階での人件費約35万円がかかっていることになる。円がドルに対して10%高くなると、約3万5000円


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