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経済学

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2011年5月13日

原発代替エネルギーについて

原発は地震、津波だけでなくミサイルや隕石でいっぺんにやられてしまうので(地下に埋設しても、地下水を汚染するリスクがある)、全廃を目標として10年ほどの工程表を作るべきだと思う。

その場合の代替エネルギーをどうするかについては、基本的には発電と配電の分離によって分散型発電を増やす(そのためのLNG輸入を増やす)などで当座(15年間?)をしのぎ、その後は効率的な方法で(太陽発電とか)水を分解して得た水素を用いる燃料電池を分散型配置することでどうかと思う。これならば新しい利権がたっぷり発生するので、今の原発ロビーの皆様のご賛同も得られやすいだろう。

LNG使用を増やせば京都議定書を守るのが難しくなる。そこで世界に対して、地震国で原発を用いるのはやはり危ないことがわかったので止めること、同じような事情にある国々と共に、LNG使用を前提として京都議定書の義務値を設定し直すことを提案すること、を宣言するのだ。提案して、その後延々と議論が続いていくことでも構わない。

代替エネルギーを示唆するいくつかの報道が相次いだので、下に列挙しておく。専門家のコメントをいただければ幸甚である。

①三井物産はモロッコで、三菱のタービン発電機、IHIのボイラー等を組み合わせた石炭火力発電所を建設する。700メガワット(つまり70万キロワット)で、建設費は1000億円である。福島第一原発の場合、6基合計で500万キロワット程度、建設費は合計5000億円程度だったらしい。
技術の進歩で、石炭発電でも炭酸ガス排出量を重油発電の場合と同等のレベルに落とした。

②5月9日、NPOの「環境エネルギー政策研究所」が発表した資料によると、現在原発発電能力の約60%が発電停止している由。そして原発・揚水発電(揚水発電は原発の電力で水を引きあげる)が完全に停止しても、最大需要電力を大きく満たせないのは東京電力のみである由(約1000万キロワット不足)。

③トヨタはカリフォルニア州で、燃料電池車用の水素ステーションの稼働を始めた。2015年までには燃料電池車を発売する計画。
水素生産とステーションへのパイプラインでの配送は、ロイヤル・ダッチシェルが担当する。

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