2010年12月 6日
日中摩擦の80%は誤解・誤認識から
この前、中国のあるブロッガーと話していて面白いことがあった。彼曰く、「日本、中国とも、実像とは全く違うように相手を想定して外交をやっている。70~80%の問題は誤解、誤認識から生ずる」。当方納得。
その時、彼の携帯がブルブル震え、画面を見た中国のブロッガーはあわてて言った。「関東地方でマグニチュード6.9の地震がたった今あった。関東って、日本のどこだ?」
それは北京の新華社か何かが携帯に配信するニュース。でも東京は少しも揺れてない。
その夜明らかになったのは、その地震の震源地は小笠原、東京の震度は3だったそうで。
ことほどさように、日中間の相互理解は進んでいない。ニュースはあっても、その解釈で両者は大いに異なる。
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コメント
個人的な経験・見解をもとに誤解を恐れずに申し上げると・・・・。
「人民日報」等をはじめとするプロパガンダ紙が、誰も読まない・信じないメディアになっていることは間違いないですが、一般紙が、メディアとしてきちんとした知識・考えに基づいて報道しているかというと、相当疑わしい部分も多々あります。
日本における中国系メディアも然りで、取材も非常に断片的ですし、なにより、取材源の選定があまりにもつたなすぎる感があります。
それが中国においても、インターネットメディアに大きな役割を持たせている一因なのかもしれませんが、インターネットメディアも、私にとってみれば眉唾的な部分も非常にあって、「メディア」全体の発展は、経済と比べれば、 まだまだ全然進んでない感が相変わらずいたします。
バブルに湧く中国テレビ業界には優秀な人材がどんどん入っていますが、新聞や、その他メディアには、経済的メリットがない限り、優秀な人材は入っていきません(とにかく、その分野が「どれだけ儲かるか」「どれだけ稼げるか」で決まってしまう気がいたします)。
儲かっているのは、広告収入でがんがん収益をあげているポータルサイトだけ、というのが業界の構図でしょうか。
「政府の規制が、規制が」という言葉はお決まりのフレーズですが、百度をはじめ、時には政府と厳しく対立しながら、とはいえ裏では巧妙に政府とコミュニケーションしながらやっているところもあります。
体制は体制として、そこをどう突破し、折り合いをつけていくかという点については、収益基盤の構築という商売的な面も含めて、中国の(テレビ以外の)メディアは、物足りない部分もあるのではないかと思います。