2014年3月30日
インドで牛がいなくなったわけ
10年前、オールド・デリーに行った時には、交差点を人力車、オート三輪、荷車、車、トラック、歩行者などに混じって、ヒンズー教で聖なるものとあがめられる牛(それもなぜか白い牛)が何頭も何頭も悠然と歩いているのに出くわして、その混沌・猥雑ぶりが本当に面白かったものだが、この頃インドの大都市に行ってみると、聖なる牛をもうあまり見かけない。
「なぜか?」と聞くと、インド人はみんな口をもごもご、「郊外に移ったのでしょう」とか言ってなぜか居心地悪そうにしている。
おととい友人の話しに、ああそうかと膝を打った。隣国のバングラデシュはイスラムで牛肉を食べてもいいので、インドの牛が随分連れてこられるそうだ。可哀そうに。インドでは聖なるものとして崇められていたのが、国境を越えたとたん、ハンバーガーにされてしまうとは。
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