2011年12月10日
外国人留学生は隔離されているのか
先日、ある大学で講演をした。終わると外国人の学生が寄ってきて言った。「面白かったです。私、この大学の日本語科に留学しているのですけど、普通の授業を聞く機会がなくて。この講演のポスター見たので、聞きにきたんです。でも先生、御発言、本当に的をついていると思いましたけど、---は違うんではありませんか?」
まあ、最後の部分はどうでもいいのだが、前半の部分が問題だ。外国人をお客さん扱いしたあげく、結局不満を持たれてしまう一つの例だ。日本語科の学生であっても、自由に聴講できる一般課目を増やしてやったらどんなものだろう?
そして日本語科の学生だけ固まっていると、日本について生半可な知識で悪口を言いがちになる。こうした留学生のためのSNSを作るとか、そこに日本紹介情報を流すとか、できないものだろうか?
たいしたことをしなくていいのだ。環境、制度だけ整えておいて、あとは留学生の自主性、工夫にまかせておけばいい。アメリカの大学はそうだった。ソ連の大学は留学生の面倒見が良かったが、それは同時に外国人を隔離しておく効果も発揮していた。官僚的なやり方より、自由なやり方の方が学生には向いている。
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