Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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2010年9月26日

「ポピュリズムのソ連」のような中国

このまま行くと、外国資本は中国にいることに恐怖をおぼえて去っていく。
「小康社会」を築くまでは周囲と波風を起こさないように、というこれまでの中国指導部の方針は駄目になる。
外国資本と外国市場、そして土地開発に大きく依存して築いた繁栄は、空しいものだ。

日本はじっとこらえる。日本人を捉えて放さないなら、こちらも中国人を捕えればいい。それがソ連とのルールだった。あいこにして、双方が釈放するのだ。向こうは、反日のポピュリズムという頭に、公安というソ連時代の手足がついている、現代とアナクロがないまぜになった奇妙なキメラだ。
今は、中国が昔のソ連の轍を踏むかどうかの分かれ道。国際社会に自ら判断させればいい。中国はやり過ぎたのだ。

(ロシアに行ってくるので、このブログ、3週間休みます)

コメント

投稿者: Anonymous | 2010年9月28日 02:34

河東様
概ね河東様の論調に同調します。
今回日本政府は大きな過ちを犯しましたが、中国も同等程度の失敗をしたと思っています。
まず、日本の一般市民に嫌中感が定着したこと。日本の世論も中国の拡張主義に政府がこれ以上屈服することを許さないでしょう。
また、中国から同様の圧力を受けている韓国、東南アジア諸国の警戒感が増幅されたことも中国にとって国際環境を不利に導く可能性を含んでいます。
日本は今後、中国の拡張主義に対して直接的にはこれらの諸国と危機感を共有してゆくことが大事になってきます。また、間接的には特にアメリカと安全保障面での連携を進めていくことにならざるを得ません。
また、中国が政治的事象に絡めて民間人を拘束したことにより、経済界はますますAfter Chinaを模索してゆくことになるでしょう。ただし、レアメタルなど産業界にとって必須の資源確保は、政府が主導してモンゴルや中央アジア、アフリカとのパイプを確実なものとしていく必要があります。全体として、経済の中国依存度を減らしていくことが、政治・経済上の重要課題になってきます。
日本政府は今後、中国と表だって鞘をあてる必要はありませんが、領土問題を含めた安全保障面で東南アジア、アメリカ、場合によっては韓国と連携していくことが唯一の道とならざるを得ません。
以上の筋書きがかなり現実的になってくるのは、中国にとっても長期的には損失だと思います。

また、以上の筋書きを具現化し、安全保障面で中国を牽制するためには、日本政府は今後、国際場裡でさまざまな機会をとらえて日本の正統性、中国拡張主義の危険性を訴えていく必要があります。
日本はまだまだ世界にとって欧米と並ぶ重要な国です。日本政府は自信をもって主張を貫いていってほしいと思います。

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