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日本史

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2013年8月23日

日本でもあった南北戦争

明治維新はフランス革命に比べると流血が少なかったと、どこかで習った覚えがあるが、薩摩、長州以外の侍階級が根こそぎ生活基盤を奪われたこの大変動で、流血がなかったはずがない。西南戦争は言うに及ばず、今NHKの大河ドラマでやっている戊辰戦争そのものが、アメリカの南北戦争にも比すべき大内戦だったのだ。

僕のような根なしの東京生まれに、この時負けた会津やその他諸藩の人達が現代に至るまで抱えるトラウマは、想像の域を超えている。NHKのドラマで、会津城が砲弾何千発もを浴びて落城していった様を、福島県人は今に至るまでも涙することなしには見ることができない。いや涙で見ることができないから見ないのだ。

藩士の8人に1人が餓死したとか、幕府方についた東北諸藩は、明治以後開発予算を回してもらえなかったために、未開発、貧困になったとか、原発や再処理施設が置かれている県は、その多くが(全部?)幕末の賊軍だったとか。

当時、「賊軍」側にいた人達にとっては、薩摩、長州の連中が日本をすっかり駄目にしてしまったのだ。昭和11年の2.26事件も、東北農村の困窮を見た若手将校たちが、薩摩、長州の支配に対してふたたび立ち上がった反乱だったと位置づけることもできるだろう。

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