Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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世界はこう変わる

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2015年9月19日

グローバル ビジネスのための基礎 講義録

これは、河東がモスクワ大学で教える時、そして早稲田大学商学科大学院で教えていた時使った資料をもとに書き下ろしたものである。現在中国語に翻訳して、このブログの中国語欄で徐々に発表している。

第一章目次はつぎのとおりである。
 はじめに
 「グローバル」になるための基本的な心構え
 「グローバル戦略」のための視点
 Conceptualizationのテクニック―ー4つの視点
 既存の枠をとりはらった思考
 我々が今生きている世界の意味――「4つの限界」
 経済成長の限界1-商品の生産力は無限
 経済成長の限界2-モノとカネの間のバランス維持の難しさ・そしてケインズ政策の限界
 経済成長の限界3-成長の限界を破る技術革新(innovation)=「神の領域」への人類の闖入
 成長の限界4――社会統治(Governance)における限界
 成長の限界5――国際化についていけない人の心
 成長の限界6――海外ビジネスでの根性の不足
 一つの有機的な経済単位化する東アジア
 新しい潮流

はじめに

日本の企業は世界中に進出している。日本は150年前の明治時代の時から、世界中との取り引きをするようになったが、それに携わった者、特に外国に住んで仕事をする者は外交官、銀行員、そして商社員という、ほんの一握りの「エリート」に限られていた。ところが1985年、米国の圧力で円のレートが大幅に切り上げられ、日本からの輸出が難しくなると、日本の大手製造業は軒並み海外に工場を移転した。これによって、海外で仕事をする日本企業の社員は飛躍的に増えたのである。

そして、これまでは日本人社員の牙城だった日本の本社には、外国人の進出が目立つようになった。一つには日本の大企業が外国企業を買収することが増え、その外国企業の幹部が日本企業の取締役会などに出席するようになったことがある。日本人社員の意識を「国際化」するため、取締役会でも英語が用いられるようになっている。そして欧米の白人が日本企業の本社で日本人社員と一緒に働くことはもう珍しくなくなったが、自己主張が強い彼ら白人は、集団に順応し集団の一員として生きることに慣れている日本人社員に嫌われることも多い。

もう一つは、日本の大企業がアジアに展開するため、中国人を中心としてアジア諸国からの雇用を増やしたことがある。彼らは日本語だけでなく英語にも堪能な場合が多く、英語も中国語もできない日本人社員に危機感を持たせている。

大学を出ても英語がろくにできない日本人の社員の多くは、「いつか海外に行かされる」ことに恐怖心を抱いている。そして、先輩・後輩関係が強く、集団の一員としてやっていく日本のやり方が、外国では通用しないことも伝え聞いていて、ではどのように身を処したらいいのか、途方に暮れてもいるのである。

「グローバル」になるための基本的な心構

では、どうしたらいいのだろうか? 本当は、就職する前にせめて2年は外国に留学することが一番良い薬なのだが、もう既に就職してしまった人はそうもいかない。そこで、そのような人たちに少しでも役に立つことをお話ししてみたい。

まず、「自分は外国語ができない。英語も中国語もできない。」というコンプレックスを何とかしないといけない。確かに外国語ができないと、グローバルなビジネスはできない。しかし、個人として、あるいは企業として、そもそもの心構えがダメだったら、いくら外国語ができてもダメなのである。どういう心構えが必要かと言うと、それはまず他と競争する気構えを持つことである。自分の属する集団に依存することなく、個人として、人間として、新しい地平を切り開く気構えで仕事をすることが必要なのである。

次に、企業を経営する上では、先輩・後輩関係や派閥の利益で動くのではなく、企業全体の将来、社員・従業員全体の福利のために最適の方法を取る、合理主義の精神が必要である。

そして第三に、これも日本の組織で不足しがちなことだが、戦略的な思考ができる能力を持たなければならない。戦略とは、自分の企業が置かれた環境についてあらゆる情報を集め、その情報を整理して特徴点とトレンドを見つけ、それに対して自分の企業はどのような人材と資材と資金を投入して、何をどのように実現していくのか、工程を見定めることを言う。">

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