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世界はこう変わる

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2013年5月13日

シェールガス革命も尻すぼみか

アメリカで「シェール・ガス」(岩石の間から天然ガスを絞り出すやり方)や「シェール・オイル」の生産量が急増している様は、「シェール革命」としてもてはやされてきた。米国がエネルギー自給可能どころか輸出国になるとか、エネルギー価格が低落するので製造業復活を可能にするとか、アメリカにとって中近東が重要でなくなるとか、いろいろ観測が出ている。

ところがシェールガスの生産量が頭打ちであることを指摘する向きが日本でもこの頃現れて、僕も「?」と思っていたのが、5月9日アメリカのEnergy ReportでKeith Schaeferという専門家がずいぶん具体的に問題を指摘したので、それを紹介しておく。彼は次の点を言っている。
http://www.theenergyreport.com/pub/na/15246

「ニュー・ヨーク州のMarcellus、テキサスのEagle Ford以外のシェール・ガス田では、生産量が落ちている。前2者で、全米生産量を維持している。米国における石油・ガス鉱床分布は調査ずみで、今後、大規模ガス田が見つかる可能性は薄い」、「これまでは資金を安く調達することが可能だったので、採算性を無視して土地を確保してきた。しかしガス価格が低いために、新規投資は難しい(千立方フィート当たり4.5ドルを超えないといけない)。カナダでも同様の状況にある。全米での生産量が維持されているので、価格は当面上がらないだろう」

「この数年、世界のエネルギー面での投資は北米のシェールに集まっていたが、今や関心は再び北米以外に向けられつつある。最近のエネルギー面での大型鉱床発見は天然ガスに集中しているので、Royal Dutch Shell、Exxon Mobil等のメジャーもガスに関心を向けている。メジャーはガス田を押さえることで、資産額を維持しようとしている」

「アフリカではメジャー以外の企業、例えばAfrica Oil Corp.がハイリスク・ハイリターンの案件を手掛けている。チュニジア、モロッコ等、比較的安全に操業できる国がある。北米資本はリスクを過度に恐れる傾向があり、アフリカでの開発資金の多くはロンドン金融市場からやってくる」

他にArthur Bermanという専門家は既に昨年の11月、シェール・オイルについて、「米国が原油自給ができるようになる」というのは神話だと述べている。生産量は現在のピークでも600万バレル/日にしかならず、消費量の1500万バレル/日に到底及ばないのだそうだ。http://oilprice.com/Interviews/Shale-Gas-Will-be-the-Next-Bubble-to-Pop-An-Interview-with-Arthur-Berman.html

まあ、こういうわけで、シェール・ガスも中国経済と同じく、世界の資金を集めるために、少し大袈裟に喧伝されてきたということだ。では完全に意味がないかというとそうでもなく、ロシアなどではシェール・ガス、シェール・オイルの莫大な埋蔵量があって、これからの楽しみなのだ。

それにシェール・ガスがなかったとしても、普通のガス田の発見が相次いでおり、その埋蔵量は今後百年くらいの需要をまかなうことができる。つまり、天然ガスが21世紀の主要燃料であることは変わらないということである。これからは、天然ガスから触媒等で安価に水素を抽出、それを酸素と結合させて発電する燃料電池で動く車が主流になっていく可能性は変わっていない。

シェール・ガスの生産が尻すぼみになって、米国内のガス価格が再上昇しても、それは電力料金をそれほど上昇させないだろう。石炭発電に戻ればいいし、原発の新設を増やせばいいだけの話しだ。だから、電力料金が上がって、製造業復活の動きに水をさすこともないだろう。それに、米国に製造業が戻ってきているのは、製造業の自動化が進んできたこと、中国の賃金水準が上がってきたこと、そして米国の労組の組織率が落ちたことにも起因している。

こうして天然ガス価格の下落が止まると、ロシアが勢いづく。安倍総理訪ロ前も、ガスプロムは日本の足元を見て(あるいは誤認して)随分高い条件を吹っかけてきたそうだが、その鼻息は衰えないかもしれない。まあ、いい。そういうことなら、高いロシアのガスは中国に譲って、日本は豪州とかインドネシアの新しいガス田から輸入すれば、それで十分間に合う。


 

コメント

投稿者: 特価販売中お見逃しなく | 2015年5月30日 16:13

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