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      <title>Japan and World Trends [日本語]</title>
      <link>http://www.japan-world-trends.com/ja/</link>
      <description>日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。</description>
      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2010</copyright>
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         <title>悟り</title>
         <description>悟りというものはいつ訪れるかわからない。

「私は自分で生きているのではない！　生かされているのだ！」とのたまう者あり。立派な悟り。但しその後続けて、「年金をもらうために」。

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         <category>ジョーク</category>
         <pubDate>Fri, 03 Sep 2010 23:10:30 +0900</pubDate>
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         <title>清涼剤――「政治主導」がやっぱりダメなら次は？</title>
         <description>この頃のごたごた続き。暑さもぶっとばしてすっきりしたい向きには、 href=&quot;http://www.youtube.com/watch?v=P47iJ157RL8&quot;をご覧ください。
どなたか奇特で閑な方が作ってくれたビデオを、ニューヨークに住んでいる日本人女性が教えてくれたもの。
政治主導がダメということなら、それは昭和前期と同じで断然軍なんですね。

もう、機能不全の議会民主制というものに、よせばいいのに本当の権能を与えようとしたから、こんなにっちもさっちもいかないことになっているのです。議会民主制は一種の儀式なのですから、神官を神社の外に出してはいけないのです。</description>
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         <category>ジョーク</category>
         <pubDate>Thu, 02 Sep 2010 02:04:18 +0900</pubDate>
      </item>
      
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         <title>軍指揮官の条件――「あの人についていけば生き残れる」</title>
         <description>この頃の情勢を見ていると、日本も自主防衛能力をもっと伸ばさなければいけないな、だが世論はそれについていかないな、ならば僕も白髪頭を振りたてて自衛隊にでも入ろうか、いやいや自分などが「とつげきー！！！」などとわめいて刀を振りたて走り出しても、ついてくる部下はいないだろうから、そんなのは失格だ、どうしよう、どうしようと思っていたところ、昨日目からうろこの落ちる言葉を聞いた。

ある国の軍人に僕が聞いたのだ。「■■さん、『ああ、あの人のためなら死んでもいい』と部下が思ってくれるようにするのは大変なんでしょうね。お国ではどうしているんですか？」と。

するとかの軍人、にやっと笑って、「私は、『あの人についていけば生き残れるんじゃないか』と思わせるようにやってます」、「『国のためになら死ぬ』ということを無理に教え込もうとしてはいけません。『国のためになら敵の兵士を殺す』という覚悟を教え込むんです」

ああ、コペルニクス的展開。これなら人間の性質に逆らわない、自然なやり方だ。
だが、これでも僕は指揮官にはなれない。かと言って、一兵卒になるのはもっといやだから、自主防衛強化の時にはやはり他の人に自衛隊に入ってもらうことにする。

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         <category>政治学</category>
         <pubDate>Thu, 02 Sep 2010 00:11:56 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>ロシアは極東で核を使う演習？</title>
         <description>8月はじめ、ロシア軍は極東で「ヴォストーク」と称する大軍事演習をやったが、この中でどうも戦術核（短距離で小規模のものを使い、敵の通常戦力を破壊する）を使う模擬演習をしたようだ。どこかの雑誌でロシア軍幹部がそう発言しているのだが、昨日見つけたその記事を筆耕のために郵送してしまったので、ここでは漠然とした記載にとどめておく。
ロシアは通常兵力が大幅に減ったので、NATO軍や中国軍に対しては戦術核で対抗するしかない。その軍事ドクトリンでは、「核の第一撃使用もあり得る」ことを明記している。
極東でもその演習をしたということは、それだけ極東の守りを不安に感じているということだ。何しろウラジオストックとその周辺の沿海地方をロシアが清から移管したのは、1860年のこと、そして今や中国東北地方の人口はロシア極東の20倍、経済力格差はそれ以上ということなのだから。</description>
         <link>http://www.japan-world-trends.com/ja/cat-3/cat-4/cat-13/post_590.php</link>
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         <category>ロシア</category>
         <pubDate>Wed, 01 Sep 2010 23:56:59 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>日本はデフレで欧米の一周先？　そんな阿呆な</title>
         <description><![CDATA[2000年代前半、米国のバブルに乗った輸出で演出した「日本経済の力強い復活」。
それがリーマン・ブラザーズであえなく消えて、欧米までが内需不足のデフレに直面すると今度は、「日本はデフレで欧米諸国より一周先をいく。教訓をたれることができる立場にある」と言わんばかりの論調が目立つ。

いじましい。日本経済はその力強さで世界をリードすることはもうできないから、今度はデフレで先進国というわけか。欧米の半分くらいのサイズの住宅に住んで、先進国もないだろう。

工業生産の空洞化に悩んだという点では、60年代、日本からの集中豪雨的輸出にすっかりやられてしまった米国の方が、日本よりもともと40年先を行っていた。

空洞化のあと需要拡大に失敗したのは、なるほど日本が世界でも早い方だが、それは日本が欧米に比べて需要拡大手段に乏しい、あるいは需要拡張に臆病だったという、弱みを表すものに過ぎないではないか。

あまりいじましいことを言うより、<strong>国内生産比率と法人税率を逆比例させるなりして</strong>、なんとか成長と雇用を維持することを考えてほしい。


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         <link>http://www.japan-world-trends.com/ja/cat-91/post_589.php</link>
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         <category>言いたい放題</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 20:59:06 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　ⅩⅡ　「福祉で成長」はできるのか？</title>
         <description><![CDATA[<strong>（１）福祉以上に有効な公共投資の対象は？</strong>
<u>社会保障を充実させることで内需を拡大するのは、もちろん可能だ</u>。介護などは大いに雇用を創出する（青年たちが介護職につくのを好まない場合には、外国人の出稼ぎばかり増えて所得は国外に漏出する）。

<u>だがこうしたサービスだけで経済を拡大するには、限界がある</u>。サービス部門が膨張し過ぎた経済は貿易赤字に陥りやすい。サービス部門の雇用者が得た所得が消費にまわると、国内でのモノの生産が追い付かない分、輸入が増えるからだ。それは円のレートを下げ、インフレ要因になるだろう。インフレになれば、サービスでいくら所得を得ても、その価値はどんどん下落していくことになる。

それに<u>経済を拡大するためには、社会保障以上に効率的な公的投資の対象があるだろう</u>。たとえば戦後営々として構築されてきた社会インフラはこれから修理・更新の時期を迎える。小泉政権以来敵視されてきた不要不急の公共投資とは異なって、これは待ったなしの対応を必要とする。そして建設というものはやはり多くの雇用、そして資材への需要を生み出し、それを通じて投資・消費の双方を盛り上げる。地方においては、与党への票集めもしてくれるだろう。
他にも、社会保障以外で効率性・乗数効果の大きな投資対象はいくつかあるだろう。

<strong>（２）社会保障体制の合理化</strong>
ここまで述べたことを一言でまとめると、「社会保障体制整備のために増税」という、経済を縮小させてしまうような政策を取るより前にまず、国債を使ってでも「生活水準・住み心地の向上による経済成長⇒　税増収による社会保障体制の整備」を考えてほしい、ということだ。
もし社会保障への支出増をどうしてもやるのなら、その前に次のことをやってほしい。

①現役世代への保障強化
現在の国民年金制度は、若年層に不当な負担がかかっており、改革が必須となっている。<u>年金受給層のうち、一定水準以上の年収を有する者は、国民年金受給を一時停止する等の制度を設けるべきである</u>。その場合、所得に対しては税率を下げてもらいたい。

②公的部門の労働組合の財務・活動の透明化
社会保障システムに勤務する公務員・半公務員には、きちんとした待遇が与えられるべきである。しかし数年前に表面化したように、労組が前面に出てコンピューター画面に向かう時間を制限しようとしたり、民間企業にくらべて明らかに楽な待遇を求める場合には、人事院、国会、マスコミ等で議論されてしかるべきである。政治家、官僚にならって、組合幹部の収入もガラス張りにされるべきである。

③社会保障の一部を民営化
日本の社会保障は、支出額の金額ベースではおそらく世界一か、少なくとも3位以内にはあるだろう。人口がわりと多く、所得水準は高いからである。
そしてそのような<u>巨大な給付システムを、役人が業務として行うのはある意味では滑稽</u>になってきている。

なぜなら英国が17世紀後半から急速に国民国家としての体裁を整えた時、何がその過程の本質だったかというと、それは欧州でも一番高率の物品税を丹念に徴収しては数え上げる官僚体制を作り上げ（官僚の数は飛躍的に増大した。そのあたり、「財政・軍事国家の衝撃」ジョン・ブリュア　名古屋大学出版会　大久保桂子訳に詳しい）、その金で世界一の海軍を作って植民地を広げるということにあったからである。つまり国民国家とその司祭としての官僚機構は、戦争のための徴税・徴兵機構としての側面を強く持っていたのである。

戦争をやる必要がなくなった現在の先進国家は、当時からの惰性で徴税を続けているが、その多くは社会保障として国民に再び戻している。<u>産業革命の結果、社会が中産階級化して民主主義が広まったことで、政治家は選挙で勝つため社会保障を次から次へと拡充するようになった</u>からである。

だが<u>税を国民にまた還元するくらいなら、最初から徴収しなければいいではないか</u>、今の時代なら「政府」と称するメカニズムの殆どは民間企業に任せてしまえばいいではないか――このような議論が出て不思議でない。

もちろん身障者のような人々のためには、政府が金持ちや企業から徴収した資金を回す必要があるのだが、<u>自分で十分稼いでいる人間のために、政府が莫大な人員と費用をかけて国民皆保険、国民皆年金のようなことをやる必要はあるのか</u>？

既に医療・介護の現場はほとんど民営化されている。あとは年金事務・失業保険等の現場を民営化するのが適当かどうか、ということだ。生命・損害保険各社は、利益率の高い生命保険ばかりでなく、年金・失業保険もできないものか。
]]></description>
         <link>http://www.japan-world-trends.com/ja/cat-40/post_588.php</link>
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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 19:17:09 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅺ　デンマークモデルの曲がり角</title>
         <description><![CDATA[福祉国家というのは、産業革命の落とし子である。産業革命によって社会の富が飛躍的に増大したがゆえに、そこから税をとって福祉にあてることが可能になったのだ。
先進国では工業生産が中国などのBRICsに急速に移転したため、これまでの富、そして福祉を維持することが難しくなっている。いわば<strong>「産業革命後の過程の逆回し」</strong>が始まっている。これまではドルの垂れ流しが作りだした偽りの繁栄がそれを覆い隠してきたが、世界金融危機後、逆回しは誰の目にもはっきりと見えてきた。
そしてそれは、デンマークも例外ではない。

（１）デンマーク経済は特に、２００４年から０７年が好調だった。０４年の実質ＧＤＰ成長率は２．３％にのぼっている。
欧州景気の好調で輸出が増えたほか、低金利、所得税減税、住宅ローン制度変更によって国民の可処分所得が増加し、民間設備投資、住宅投資が好調に推移したのである。

だが世界金融危機をきっかけにデンマーク経済も苦境に陥り、曲がり角にさしかかっているのかもしれない。今年5月、デンマーク政府は中流以上には年間800ドル相当の増税、失業保険給付期間をこれまでの4年から2年に半減するなど、一連の緊縮政策を打ち出した。労組を含め反発が強いことから、これが議会を通るかどうかはわからないが、デンマークの社会保障も今曲がり角にあることは確実である。

（２）経済だけでなく、<u>移民の増加とそれがもたらす社会問題が、以前は調和に満ちていたかに見えたデンマークの社会を次第にぎすぎすしたものに変貌</u>させつつある。コペンハーゲンでは失業したデンマークの青年たちが移民の青年たちと喧嘩をする例が増えている。

デンマークが70年代頃から始めた外国人労働者受け入れは、1980年代の年間5万人の水準から2006年の27万人（つまり１年間だけで全人口の5%に相当する移民・難民がはいってきたことになる。日本なら年間600万の移民が流入することに相当する）に達するにいたり、次第に社会問題を先鋭化させた。

デンマークは既に述べたように、西欧的価値観――個人主義・合理主義・人道主義・透明性――を最高度に具現した社会なのであるが、移民の多くはそれに同化せず、しかもデンマーク人の雇用機会を奪う。

（２）更には2007年までの経済好調も、基本的にはEU、特にEU拡大を受けてのドイツ経済好調の余波を受けたものだったのかもしれない。92~05年デンマークの名目GDPは年平均4.2%成長したが、このうち輸出増分が2.5%と最大の要因となっている（個人消費増は1.9%分）のがその証左である。

もともと、70~80年代のデンマークは「ヨーロッパの病人」と呼ばれ、70年代前半まで1%程度であった失業率は75年に5.1%に急上昇、1993年には12.4%に至っていたのである。エネルギー危機のあおりも受けて、物価と賃金がスパイラル的に上昇する悪性のインフレが70年代から80年代にかけて続いた。<u>当時、社会保障の財源は、外国で国債を発行することによって補われていた。</u>

失業率はその後低下して2000年には5.3%になったが、特に本質的な改革が行われたためでもない。北海油田の権益を一部持っていることによる効果も大きい。
<u>「デンマーク・モデル」の表面にだけ酔い、その腰の強さを分析しないのでは、日本にそのまま持ち込むことはできない</u>。持ち込もうと思っても、政治的・財政的に実行できないものもあるだろう。

]]></description>
         <link>http://www.japan-world-trends.com/ja/cat-40/post_587.php</link>
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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 19:06:34 +0900</pubDate>
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      <item>
         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅹ　デンマークに学べること</title>
         <description><![CDATA[<u>デンマーク・モデルは盤石ではなく、究極唯一絶対のものではない</u>。しかし日本が採用できる要素があるかもしれない。以下の諸制度が日本でも有用かどうかをチェックしてみよう。

①企業の自己留保率を高めて、投資を促すこと
②企業が雇用者に割高な賃金を払い、雇用者はそれから高度の累進課税で個人所得税を払うこと（この税は社会保障費もまかなう）
③家計の貯蓄率を低める政策により、消費を促進すること
　
（チェックの結果）
①について：
法人税切り下げなどをして企業の内部留保率を高めてみても、日本の企業はその資金を外国人株主に対する配当、あるいは外国での投資に充当し、日本国内経済の成長、雇用創出に向けないかもしれない。それに、企業の現金・預金残高は3月末で、過去最高の202兆円に達している（7月6日付け日経）。
しかし大企業の本社が日本に残ってくれることは、それなりの税収、雇用、関連産業の維持を意味するので、法人税切り下げも意味がないわけではない。

②について：
企業の社会保障負担を止め、社会保障の財源のすべてを個人所得税、付加価値税等、租税に求めることはどうか？
おそらくそのような制度の大改変は不可能だろうし、敢えてやるだけの意味もないだろう。

③について：
家計の貯蓄率を低める政策を取ることによって消費を無理に促進することは、日本では無理だろう。社会保障、住宅政策が充実してはじめて、日本人は安心して消費を始める。だからと言って、「増税によって社会保障を充実させ、日本人を安心させて消費を促す」のだと言われても、信用する気にはなれない。
但し今の時点でも相続税強化（但し住宅の相続が不可能になるほどの水準まで強化するのは、生活水準を下げることであり、やり過ぎとなる）、高額所得者への累進税強化などは検討する価値がある。
　　
④外資の導入はどうか？　これも日本の場合、難しい。<u>いくら法人税を下げたり、企業の社会保障負担を減らしたりしてみても、同じ分野で同業者がひしめく日本の厳しい競争市場では高い利益率は生み出せないからだ</u>。日本企業が投資を控えているのに、外国企業がどうして投資をしてくれると思うのだろう。

<strong>以上が意味することは、デンマークの例は福祉の面では大いに参考になっても、経済成長をどうやって実現するか、雇用をどうやって増やすかという面では、置かれた状況がかなり違うので、あまり参考にはならないということだ。</strong>]]></description>
         <link>http://www.japan-world-trends.com/ja/cat-40/post_586.php</link>
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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 18:52:21 +0900</pubDate>
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         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅸ　デンマークの高福祉・高成長を支えたもの</title>
         <description><![CDATA[では、デンマークで高福祉、高成長が可能になった要因をまとめてみる。

<strong>（１）成長のための諸要因</strong>
①企業の低負担：企業は若干高めの賃金を払うが、法人税は日本より低く、さらに年金・医療など社会保障の一部を負担することもない。

②国民が貯蓄より消費に向かうよう、諸制度が作られている。
例えば住宅ローンの条件が緩いため、その08年累積額はGDPの89.8%に及ぶ（CIA, "The World Factbook" EU平均を上回る。米国でも74.6%）ほどなので、日本のように住宅購入のために一生懸命貯蓄する必要がない。
また年金受給年齢に達すると、貯蓄がある者は介護が高料金になるなど、社会福祉が貯蓄額に反比例するようになっているので、公的介護施設に依存する者は貯蓄を吐き出そうとする、などである。

③企業が低負担であることから外国の直接投資が入ってくる。また通貨のクローネがユーロにペッグしていることも外資を入りやすくしている。従ってデンマークには大量の間接投資が流入し、おそらく住宅ローンなどにまわって建設（＝投資）・消費を刺激しているのであろう。

④産油国であり、石油・天然ガス輸出国であることは、日本と大きく異なる。
　この要因がなかった<u>1970年代、デンマークは対外公的借り入れでその高福祉を賄っていた（当時国債累積額はGDPの約70%に達していた）ことを忘れてはならない</u>。
また世界金融不況までデンマークは、ＥＵの好景気に乗って輸出を増大させることができた。
　
<strong>（２）高福祉のための諸要因</strong>
①個人所得税率（平均約50%）がもともと高いうえに、累進課税であること（最高税率は70%を超える）。付加価値税は25%にもなること。

②人口規模が適正な地方自治体単位で社会保障を担当しているため、小回りがきくこ
と。

③社会福祉支出の中で現役層向けのものが金額ベースで半分以上に及ぶため、「高福祉・高負担」への不満が出にくいこと。

④住居環境への要求水準がもともと高いため、介護施設などについてもその水準はごく自然に高いもの（贅沢という意味ではない。プライバシーと集団性の双方が確保され、一人に十分の居住空間が確保されること）になること。

<strong>（３）世界金融危機後の不調</strong>
上記モデルは盤石ではない。リーマン・ブラザーズ金融不況でデンマークはその輸出を大きく失い、かつ外資の流入も激減した。GDPは2009年第一4半期実質5.3%下落し、<u>政府は2010年5月大幅な緊縮政策を提議するに至った</u>。

]]></description>
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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 18:44:21 +0900</pubDate>
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         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅷ　デンマークの福祉を支える経済ーその特徴</title>
         <description><![CDATA[では、デンマークの経済におけるいくつかの特徴を見てみよう。いくつかは強みだし、いくつかは弱みとなる。

<strong>（１）「デンマークは中小企業中心」と言われるが・・・</strong>
①スウェーデンに比べるとデンマークは多国籍の大企業が少なく、中小企業が中心であると言われる。だがOECD資料によれば、中小企業の比重はＥＵ平均以下なのである。
②そしてスウェーデンのＡＢＢはスイスに移転し、ヴォルヴォは中国企業に買収され、エリクソンの携帯電話部門はソニーが買収していることなどを勘案すると、多国籍大企業はむしろデンマークの方に目立つようになっている。

③VESTAS社の風力発電機は世界市場の２７％を征する（デンマーク国内では洋上大型発電で名高い）。海運大手のMaerskは外貨の稼ぎ手だし, 薬品大手のLundbeck、飲料大手のCarlsberg, 冷暖房設備大手のDanfoss、ブランドもの音響のBang&Olufsen,、児童玩具のLEGOがある他、Novozymes社は酵素製造部門で世界最大手、ジュネンコア社は同２位である。またボーンホルム島のEDISON電気自動車プロジェクトは将来性を有する。

<strong>（２）大きな公的セクター</strong>
北欧諸国の特徴だが、デンマークでも公的セクターが大きい。<u>1998年、労働人口の36%は公的セクターで雇用されていた</u>。
これはフルタイム労働者の30%に相当し、公的セクターが雇用面での大きな安定装置になっている。ここらへんが、日本で「福祉充実は雇用、経済成長をもたらす」と言われていることの背景なのだ。しかし予算を使うのだったら、もっと効率よく雇用と成長を生むやり方もあるだろうし、単に予算で人を雇うということだと、社会の活気、つまり生産性は下がってしまう。足りない福祉は充実されるべきだが、要らないものは削減し、税金はできるだけ効率的に使うこととしたい。

<strong>（３）石油・ガスの僥倖</strong>
1970年代までは「欧州の病人」と言われていたデンマーク経済が現在のレベルにまで復活した背景として、北海油田開発による原油・天然ガス生産を見逃すことはできない。
OECD資料によれば、原油生産は０８年推計で28.9万バレル・日で世界38位（国内消費は18.1万バレル・日のみ）、天然ガス生産は101億立米（国内消費は46億立米）で世界42位なのである。

<u>石油・ガス輸出はデンマークの総輸出の約11.5%を占め、世界で第26位の天然ガス輸出国となっている</u>。
これは、適度なレベルだろう。ロシアのように資源輸出に過多に依存すると、自国通貨が際限なく上昇して国内産業を破壊するからである（デンマークの通貨クローネはユーロにペッグされている。このためデンマーク通貨当局も大量のクローネを売却してレートの維持をはかっている。2009年12月には、デンマークの外貨準備は約4000億クローネ分に積み上がった）

<strong>（４）高い労働力の質</strong>
デンマークの労働者も、かつては火酒をあおって怠惰な時代もあったそうだ。映画「病院」などを見ると、隠れた悪徳も随分ある。
それでも、デンマークの社会で現在支配的なモラルは勤倹・誠実・透明性であろう。しかも、後出のように失業保険と職業再訓練教育が整っているために、労働力の質が高い（まあ、それほど綺麗ごとばかりでもなかろうが）。

ＯＥＣＤ資料はデンマーク経済を<u>、「賃金は高いが、企業負担が小さいために、競争力がある。しかも労働者のモラルが高く、自立心、創造力に富む」</u>と評価している。
雑誌"Economist"はデンマークを、「最も投資に向いた国」と評したそうである。

<strong>（５）活発な外国からの直接投資</strong>
①デンマークのGDPで投資が占める分は21.6%で（2008年）、日本より多い。<u>外資導入のための優遇策は特にないにもかかわらず、外国からの直接投資も非常に大きい</u>。これがデンマーク経済好調の大きな要因となっていた（世界金融不況まで）。

②投資に向いている要因は、➊企業にとっての社会保障負担が少ないこと、➋失業手当と転職教育が完備しているため従業員の解雇が容易であるなど、労使関係が安定していること、➌ＥＵの一員でユーロに通貨をペッグしているためＥＵ全体を市場としたビジネスがしやすいこと、➍労働力の質と意欲が高いこと、などである。
2008年12月末、外国からの直接投資残高は1359億ドル（CIA"The World Factbook"）であった。

③フロー・ベースで見ると、2007年には欧州から511億クローネ（約90億ドル。投資総額の約14%）の直接投資が行われている。
内訳はスウェーデンが266億クローネと約半分、ノルウェーが58億クローネ、同じく隣接のドイツが50億クローネ、歴史的に強い関係を持つ英国が32億クローネであった（JETRO資料）。

④外国からの直接投資の対象分野は2007年、金融及び関連分野が203億クローネ、運輸・通信が146億クローネ、製造業が33億クローネ、農業・水産業・鉱業が19億クローネ、食品が4億クローネであった。

⑤アジアからの直接投資はまだ少なく、むしろデンマーク企業がアジアに直接投資する方が大きい（この面での資本収支はマイナスで、7億クローネ）。

⑥デンマーク企業による対外直接投資にも盛んなものがあり、2009年末の海外投資残高は2045億ドルにのぼる。
つまり、これだけでもGDPの66％に相当する資産が海外にあることになる。

<strong>（６）小さな公的債務</strong>
　以上の特徴が帰結するところとして、デンマーク政府が抱える公的債務は小さい。
デンマーク政府が抱える債務はかつてGDPの68%相当にも上っていたが、2008年推計では33.5%に過ぎない（OECD資料）。右統計では地方債が含まれていないが、地方債累積額はおそらく小額なのではないか。

国債累積額だけでGDPの2倍に迫ろうとしている日本より、はるかに余裕があるのは確かである。<u>その代わり、家計は赤字</u>なのである。前記本田氏の論文によれば、2005年、政府は718.3億クローネの黒字、企業が563.42億クローネの黒字であるのに対して、家計は709.34億クローネの赤字になっている由。

<strong>（７）大きな対外民間債務</strong>
　デンマークの公的債務は小さいが、外国に対する民間債務は大きい。2008年12月末時点で5888億ドル、2009年6月末で6074億ドルに上る（CIA"The World Factbook"）。
そのうち直接投資は約1400億ドルなので、足の速い間接投資は約4700億ドルということになる。これはGDPの約150％に相当し、異常に大きい。
デンマークでは住宅を抵当として多額のローンを借りることができるようで、家計債務の額が大きい。金融危機以前にはデンマーク・クローネが強かったので、外国の短期資金が大量に流入したのだろう。

これは、デンマークの経済のリスクであるが、日本の国債にも似て大崩れすることなく、うまくまわっている。<u>日本の国債の場合、国内の資金でまかなっているが、デンマークの場合、その経済の足腰の強さを信用にして、EU全体の資金を使っているからだと言える。</u>

<strong>（８）ユーロとのペッグ</strong>
デンマーク政府は2000年、ユーロ加盟の是非について国民投票を行ったが、信任が得られなかったため、クローネを対ユーロ±2.25％の範囲でペッグした。それによって外国人による対デンマーク投資の安全をはかったのである。
近年のユーロ下落でクローネのレートが上がり気味になり、通貨当局は大量のクローネ売却介入を行ってきた。このため、外貨準備は2009年12月に3891億クローネ分に膨れ上がった。
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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 17:49:50 +0900</pubDate>
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      <item>
         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅶ　デンマークの福祉を支える経済</title>
         <description><![CDATA[日本では「福祉が経済成長をもたらす」ということになりつつあるが（そんなこと言うのだったら、公共投資の方がもっと効率がいいだろうに）、<u>デンマークの場合、やはり経済がしっかりしているからこそ福祉を維持できている</u>。日本と比べた場合、<u>デンマークはEUという大市場、資本市場をそのまま使える</u>こと（だから他のEU諸国からの直接・間接投資が大きい）、<u>北海油田の一部を持っているためエネルギー輸出国</u>であることなど、マネのできない面も持っているが、<u>合理的でよけいなサービスを省くため生産性が高い</u>など、マネをできる点もある。

では、デンマークのマクロ経済を見てみよう。世界金融危機以前の数字が中心になってしまうが。

<strong>（１）主要数値　</strong>
GDP（名目）：1.69兆クローネ（約3100億ドル）（2007年）
名目GDP成長率：2007年、3.6％、2008年2.7％
（92~05年デンマークの名目GDPは年平均4.2%成長したが、このうち2.5%は輸出増、1.9%は民間消費増、1.1%は政府消費増によるものである。「デンマークと日本の経済循環構造の比較分析」本田豊。
なお2008年世界金融危機で輸出が激減したため、2009年第一四半期GDPは対前年比実質5.3％低下するに至っている）

消費者物価上昇率：1.7％（2007年）
人口：550万人

一人当たり名目GDP：約5.600ドル相当(2007年)
<u>平均賃金：約48万円相当（手取りは27万円相当）</u>
（2007年12月の「プレジデント」による。コペンハーゲンでの調査結果。
同時期東京では32万円で、手取り24万円。
この数字からも、デンマークでの労働分配率の高さ、その代わりとしての税負担の高さが読み取れる。この税負担が社会保障を賄う）

輸出: 1015億ドル相当（2007年）
（<u>GDPの30％相当を超える。日本は20％以下</u>）
（貿易黒字は3.7憶ドル相当、経常黒字は46億ドル相当。JETRO資料。
この経常黒字の不釣り合いな大きさは、大手Maerskを有する海運等の収入によるものか）。

国家予算（歳入）：8037億クローネ
（<u>GDPの49.07％相当。日本では国債発行分を加えてもGDPの約19%</u>。
　地方財政を加えても、デンマークほどの予算比重過多にはなっていない）
政府債務/GDP：33.5%　(2008年, OECD資料)
財政赤字/GDP：2009年に3%を超える
（以上、JETRO、CIA、米国務省資料等）

（ついでに言うと、デンマークは徴兵制をとり、NATOの一員としてアフガニスタンにも派兵している［これは徴兵された兵士ではなく職業兵。最も危険なヘルマンドに派遣されており、人口一人あたりではISAFで最高の死傷者率を出している。NATO事務総長にラスムセン前首相が就任したことと関係あろう］。<u>ODAはGDPの約1%</u>を出しており、0.18%にしかならない日本よりはるかに努力している。また国民の政治参加意識は高く、選挙での投票率は常に85%周辺になる）

<strong>（２）デンマーク経済の成り立ち――「農業国」ではなく「工業国―それも活気のある」</strong>
（イ）デンマークのＧＤＰ（生産面、2005年）では、農業が2.9％、工業が23.8％（石油・天然ガスを差し引くと18％弱となり、日本とほぼ同じ）、サービスが72.7％を占める。
支出面では（2008年）、投資がGDPの21.6%を占める。
（以上、2008年のOECD資料 "Economic Survey of Denmark 2008", www.oecd.org/eco/surveys/denmark）。

（ロ）ＧＤＰを支出面から分析すると、<u>2002年の政府消費がGDPの26.1%分に上り、
スウェーデンの28%には劣るものの、先進国の中で際立った政府消費への傾斜を示している。日本は17.9%</u>、ドイツは19.1%、英国は20.1%、米国は18.9%である（国連資料http://unpan1.un.org/intradoc/groups/public/documents/un/unpan014043.pdf）。
北欧諸国における公的セクターの比重の大きさが、ここにも表れている。

日本では公的セクターの比重がこれほどではないことになっているが、特殊法人、独立行政法人や、放送、生命保険などのように公的・独占的性格の強い部門を含めると、デンマークとあまり変わらないかもしれない。

（ハ）輸出構造（2008年）
機械類：26.8%（うち一般機械が7.4%、電気・電子機器が3.5%、発電機が4.8%、道
路輸送用機器が2.6%）
化学品: 13.3%（うち半分強が医薬品）
食料品: 15.8%
雑製品: 15.0%（うち家具・同部品が2.4%）

（ニ）なお北海油田開発で、デンマークは産油国となっていることを忘れてはならない。
<u>鉱物性燃料は輸出の11.5%</u>を占め、うち8.5%分は原油・石油製品による。詳しくは後出。

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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 17:35:16 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅵ　デンマークの福祉を支える社会・制度的要因</title>
         <description><![CDATA[ここでは、デンマークの社会保障を支えるいくつかの制度的・社会的な要因を見てみよう。

<strong>（１）最適規模の地方自治体</strong>
地方自治体は大きくなれば住民の参加実感が薄れ、小さすぎれば財務基盤が弱くなるというジレンマにある
だが、デンマークの地方自治体は住民の参加実感、財務基盤その双方を満たせる絶妙な規模に整理された、と評価されている。デンマークでは１９７０年に自治体改革が行われ、１３８８あった市町村は２７７に、２５あった県は１４に統合された。
そして<u>福祉・初等教育は市、医療・障害者福祉・高校は金がかかるので県レベルが担当することとされた</u>。

<strong>（２）国民総背番号制</strong>
この１９７０年自治体改革の際、国民総背番号制がさしたる抵抗もなく導入されたことが、現在のデンマークの社会保障・医療体制を大きく助けている。日本も総背番号制を導入すれば、年金額の計算違い等の問題は起こりにくくなる。
もっとも、総背番号制は当局による所得の把握を容易にし、徴税の強化につながる。デンマークでも、この１９７０年改革と同時に源泉徴収の税制が導入された由。

個人の権利を尊重する北欧市民に、国民総背番号制がよくすんなり受け入れられたものだと思うが、当時「なんとなく」受け入れられてしまったそうで、現在の担当者はこれを「幸運だった」と述懐している由（グロコム資料　猪狩典子　http://www.glocom.ac.jp/column/denmark/#start）。

背番号制のおかげで、行政におけるＩＴ化が進んでいる。ＷＥＦによるIT国際競争力ランキングでは、２０００年まで政府部門で３年連続世界一の座を占めた。

<strong>（３）労使協約の伝統</strong>
デンマークにおいては労組組織率が高く、<u>賃金労働者の７５％が労組に入っている</u>。日本では２２％に過ぎないことに鑑みると、非常に高い組織率である。これは、最低賃金、労働時間などは法律ではなく、労使間の協約で決める伝統が確立しているためだろう。

デンマークでは、１８００年代後期から労働組合が強力であり、これが使用者団体(Dansk Arbejdsgiverforening　デンマーク雇用者連盟)と中央、地方双方で話し合って、労使協約を結ぶようになった由。

現在でも、デンマーク産業連盟（DI：Dansk Industri)が担当する労使協約は労働者の５０％をカバーしている。他のＥＵ諸国では、国家レベルで制定された法律に準じて各業界で労使協定を締結するのが通例だそうだから、デンマークの慣例は際立っている。

そして、既述の完備された失業保険・転職支援制度に支えられて、デンマークにおける労使協約は従業員の生活水準向上と企業の投資能力保全の間のバランスをうまく確保している由。なお、労使協約は通常３～４年間で更新されるそうだ。
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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 17:28:49 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅴ　デンマークの福祉を支える財政・税制</title>
         <description><![CDATA[では、日本に比べて充実しているデンマークの福祉はどのように賄われているかを、その財政・税制面から見てみよう。

<strong>（１）社会保障をめぐる財政構造</strong>
①年金、医療等、<strong>すべての社会保障が税金で賄われていること</strong>、しかも<strong>法人税負担は軽く付加価値税（２５％）と個人所得税で多くを賄っていることが特徴</strong>である。
そもそも租税による高齢者年金支給を定めた法律を採択したのは、デンマークが１８９１年で世界最初なのだそうだ。もっともその法律は救貧法的性格を持っていて、年金を受給すると同時に市民権を失ったのだそうだが。

②2003年現在、<strong>デンマークにおける「社会支出」は</strong>一般政府歳出の50.3%で48.7%の日本より大きい。<strong>GDPに対してはデンマークが27.8%、日本が18.4%で、その差は大きい</strong>（「社会保障財政の国際比較」片山信子、「レファレンス」　2008.10）が、日本の場合生命保険の掛け金（「生命保険のカラクリ」岩瀬大輔、文春新書１５頁では毎年約40兆円としているが、それほど大きくもないだろう）などを合わせると、デンマークの数字に近づく。

③中央では、狭義の社会保障の大半は「福祉省」、医療は「保険省」が担当している。他にも雇用省など、社会保障予算を扱う部署はある。
社会保障、医療関係事務の多くをになう地方自治体は（県予算はほぼすべてが社会保障と医療に、その下の市予算は社会保障・医療に加えて教育に多くが支出される）、独自の財源として地方税および固定資産税を有する。地方税の税率は2009年現在、所得の27.8～22.7％の間に分布している。
中央政府は地方自治体に対して数種類の補助金・交付金を算出して移転している。但しこれらは、使途が指定されていないもようである。（中央・地方の関係については、以下が詳しい。http://www.mof.go.jp/jouhou/soken/kenkyu/zk079/zk079_09.pdf）

③<strong>年金の原資は税金であるが、実際は被雇用者の賃金であると言っていい。
賃金をもらうと、年金負担額の３分の２は企業がその賃金から自動的に差し引いて支払い、残りの３分の１は被雇用者が個人所得税の一部として支払う。</strong>

④他の先進国の企業は、利益のうちから社会保障税を支払わないといけないのだが、<u>デンマークの場合従業員に若干高めの賃金を払う以外、社会保障の負担はない</u>。ジェトロの資料によれば、フランスの企業は社会保障費用の約５５％、日本の企業は１３％、北欧スウェーデンの企業でさえ３２％、ノルウェーでも１４％を賃金以外に負担しているのに、デンマークの企業はこの数値がゼロなのだ（２００９年１～３月世界３７都市調査結果）。
<u>その上に法人税が２５％と低めであるため、デンマークの投資環境は良好で、外国資本の直接投資も盛んとなる。

つまりデンマークではまず企業の活力を高めたうえで、従業員に他国より高めの賃金を払い（つまり若干高めの労働分配率）、そこから社会保障費のほぼすべてをまかなっていることになる。</u>

<strong>（２）デンマーク税制の大要</strong>
<u>2009年12月の政府歳入のうち、個人所得税は41%、付加価値税は19%、法人税は4.5%を占めた</u>（デンマーク財務省データから算出）。日本は（2008年度）それぞれ19.6%、12.8%、20.1%である。

①２０１０年現在、所得税（国税＋地方税＋医療賦課課税）は地方税平均２５％を加えて平均４８％程度だが、０８年には人口全体の約５分の１に相当する１０１万人の税負担が７０．９％になってＯＥＣＤから警告を受けたほどであった。なお所得の平均０．７％ほどが教会税として徴収されている。

②法人税率は２００７年、景気刺激のためにそれまでの２８％から２５％に引き下げられた。

③付加価値税（消費税）は２５％であり、もともとの高価格経済をますます高価格なものとしている。それでも食料品価格は日本とほぼ同等である。

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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 17:16:00 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>日本経済自縄自縛からの脱出　Ⅳ　デンマークの社会保障</title>
         <description><![CDATA[「社会保障の充実が需要、雇用を増やす。経済成長をもたらす」という議論がこの頃あるので、福祉先進国デンマークの場合をチェックしてみたい。まず手始めに、デンマークでの福祉の実態をおさえておく。なおデンマークでは福祉の細部については、地方自治体が裁量権（予算も）を持っているので、一概には言えないという問題があるが。

最初に、日本の場合老齢者対策と医療にその大部分が集中しているのに対し、<strong>デンマークでは</strong>障害・労災・傷病対策、失業対策、家族政策など<strong>現役世代向けの支出が老齢者向けを上回っている</strong>ことは特記しておく。
65歳以上人口比率（2003年）が日本は20.2％、デンマークは15.1%だという事情があるにしても、<strong>現役向けの支出が多い点が、国民の多くの支持を得やすくしている</strong>（「社会保障財政の国際比較」を参照、片山信子、「レファレンス」　2008.10、http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/200810_693/069304.pdf）


<strong>（１）医療</strong>
医療はほぼ無料である。但し公共病院はアポイントメント制であるため、診療を受けられるまで随分待たされることもある（急病を除く）。
デンマークは1973年「医療保障法」で<strong>医療保険制度を廃止し、租税による医療保障に移行</strong>した。

<strong>（２）失業保険</strong>
北欧諸国では若年層も社会保障の恩恵を受けるところ大で、それが社会保障全体への国民の支持を獲得できている背景となっている。失業保険はその代表的なものである。
失業保険は４年間供与され（金融危機後、2年間に削減する方向）、金額は解雇時賃金の９０％である。
しかも失業期間中は地方自治体による手厚い職業転換用学習・訓練を受けることができる。これによって、<strong>企業は従業員を解雇しやすくなっている。</strong>

<strong>失業保険だけでＧＤＰの４．４％相当が支払われている。日本では０．７％</strong>である。
体制が整備されているため失職、転職への抵抗が少ないようで、０６年現在、就労者の３割が転職している。平均転職回数は生涯６回で、欧州１の由。
但しデンマークにおいては後出のように公的部門が大きく、ここにおいては転職率は低いはずである。

<strong>（３）転職支援体制</strong>
１９９４年「改正労働市場法」で、従来の失業保険＋職業紹介制度に加えて、職業訓練等を追加、失業期間が３カ月を超える６０歳未満の者は、職業紹介所のアドバイスを受けながら就職目標とその達成の手段についての「個別行動計画」を立てることを、失業保険支給の条件とされるようになった（これは綺麗ごとに聞こえる。どこまでごまかしなしに運営されているか、実地調査が必要だが）。

また、職業安定所に登録された失業者を雇用した場合、雇い主に対しては最長１年まで政府から補助金（１時間あたり６７．２７クローネ）が支給される（ただし、従業員数に差し引きで増員があった場合に限る）。障害者、移民、難民、新卒者にも同様の措置が及ぼされる。

同じく失業保証の整ったスウェーデンでは、職業再訓練においては大企業等生産性の高い部門へ労働者を導くことを旨としたが、それによって地方過疎化、ヴェンチャーの消滅を招いたとされる。
デンマークはスウェーデンにくらべれば中小企業が多いため、とにかく再就職することに重点を置き、これを<strong>flexicurity</strong>と名づけている。

<strong>（４）高齢者就労促進</strong>
デンマークも、労働人口が高齢化する問題を抱えている。これに対して政府は高齢者の雇用を促進する政策をとっている。
退職を６２歳まで遅らせた者には税額控除などの特典が与えられているようだが、詳細は調べていない。

<strong>（５）年金</strong>
　デンマークでの年金支給年齢は65歳。15歳になって以降デンマークに40年以上滞在した者はすべて、年金全額を支給される。但し年収約550万円以上になると、年金を削減される。「デンマークが超福祉大国になったこれだけの理由」（ケンジ・ステファン・スズキ、合同出版　206頁）によれば、2007年、65歳以上の高齢者83.5万人のうち、国民年金が減額されている者は4万500人（つまり全体の約5％）、まったく支給されない富裕者が6.483人いた由。

<strong>年金には以下の四種があるが、根幹は①</strong>で、右文献によれば09年現在で夫婦年間約311万円相当もらっている由。日本の厚生・共済年金とほぼ同額だろうが、他にも住宅手当が出る場合があること、固定資産税が減額されること、介護施設等が安価であることなどを勘案しなければならない。

<strong>①state pension</strong>
日本の国民年金に相当する。年金制度の根幹。65歳以上。

<strong>②Statutory pension schemes</strong>　(ATP contribution,SP contribution)
（不明）

<strong>③Collective pensions</strong>
公的部門就業者向け。日本の共済年金に相当しよう。健康保険を含む場合もある由。

<strong>④Company pensions</strong>
日本の厚生年金に相当するが、日本とは逆に国民年金を補う程度のものでしかないようだ。賃金の約15%から天引きされる由だが、おそらく65歳の国民年金支給年齢以前に退職した者に対する短期間の年金のことではないか？　（右文献204頁）

デンマークでは他に<strong>民営の年金基金がいくつかあり、世界でも大手である</strong>。PFA Pension社は資産361億ドルを有している由。
公的年金では足りないと考える裕福な国民が、私的に貯蓄しているのだろう。

<strong>（６）介護</strong>
デンマークでは、１９６０年代から高齢者福祉医療が急速に進んだ。女性が働くようになって、家庭の高齢者の世話ができなくなったことが原因である。<strong>１９６０年代には既婚女性の就労率は３０％台だったが、１９８０年代には９０％になっている</strong>。
１９７９～８２年には２４時間在宅ケアサービス（市の負担）が導入された。これは、老齢者を老人ホームに移すよりは思い出のつまった旧宅に居住させたまま、ヘルパーに毎日２回ほど訪問させ介護した方が人道的、かつ経済的という考慮に基づくものだった。

<strong>（７）生活保護</strong>
１９７６年「生活支援法」で、福祉対象を「高齢者、母子家庭、障害者」などに細分するのをやめた。「日常生活が困難になったすべての国民」を対象とすることとし、具体的なサービスの内容は市が決定することとした。
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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 16:55:19 +0900</pubDate>
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      <item>
         <title>外房の黒潮――写真ギャラリー</title>
         <description><![CDATA[8月末、たった2日間だったけど、アクアラインから房総に入って安房鴨川へ。ここに前から行きたいと思っていた仁衛門島というのがあって、そのすぐ横のホテルで泊った。

そして次の日には仁衛門島から始めて鯛の浦、鵜原理想郷、おせんころがしと見て回って、最後は東京湾口を横切る久里浜行きフェリーで夕日を楽しみ、帰宅したのでした。

いや本当に命の洗濯になった。あの黒潮の群青が体に深く沁みわたって、一年は大丈夫という感じ。海は僕の原風景。


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（おせんころがし。これが僕の「海」についての原風景。中学2年の時、初めて見た）



<a href="http://www.japan-world-trends.com/ja/%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%90%E3%80%80%EF%BC%95%EF%BD%9E%20364.jpg"><img alt="２０１０　５～ 364.jpg" src="http://www.japan-world-trends.com/ja/assets_c/2010/08/２０１０　５～ 364-thumb-390x292-113.jpg" width="390" height="292" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a>
（これも日本の原風景だ。夕刻近くになると田んぼの緑色が濃く深くなる）




<a href="http://www.japan-world-trends.com/ja/%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%90%E3%80%80%EF%BC%95%EF%BD%9E%20306.jpg"><img alt="２０１０　５～ 306.jpg" src="http://www.japan-world-trends.com/ja/assets_c/2010/08/２０１０　５～ 306-thumb-390x292-95.jpg" width="390" height="292" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a>
（順不同ですが、これがアクアラインの真ん中にある休憩所「海ホタル」。東京湾のまん真ん中に作られた人工島だ）



<a href="http://www.japan-world-trends.com/ja/%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%90%E3%80%80%EF%BC%95%EF%BD%9E%20322.jpg"><img alt="２０１０　５～ 322.jpg" src="http://www.japan-world-trends.com/ja/assets_c/2010/08/２０１０　５～ 322-thumb-390x292-97.jpg" width="390" height="292" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a>
（そして第1日目。仁衛門島の海に月）




<a href="http://www.japan-world-trends.com/ja/%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%90%E3%80%80%EF%BC%95%EF%BD%9E%20327.jpg"><img alt="２０１０　５～ 327.jpg" src="http://www.japan-world-trends.com/ja/assets_c/2010/08/２０１０　５～ 327-thumb-390x292-99.jpg" width="390" height="292" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a>
（仁衛門島。思っていたよりずっとおとなしい景色だった）




<a href="http://www.japan-world-trends.com/ja/%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%90%E3%80%80%EF%BC%95%EF%BD%9E%20328.jpg"><img alt="２０１０　５～ 328.jpg" src="http://www.japan-world-trends.com/ja/assets_c/2010/08/２０１０　５～ 328-thumb-390x292-101.jpg" width="390" height="292" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></a>
（仁衛門島から望む黒潮）




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（仁衛門島には源頼朝などの歴史がある。そして処々に排句の句碑があって奥ゆかしい。これは芭蕉の句碑「海暮れて鴨の声ほのかに白し」。いいね。
だが実際にはここではなくて、名古屋近くの熱田で詠んだ句であるらしい）






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（鯛の浦へと船で向かう）




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（餌に群がる鯛。日蓮上人誕生の地で、鯛は長年禁漁なのだそうだ。美味そうでしたが）




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（黒潮はますますどす黒く）





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（そして鋸山のふもと、金谷から久里浜に一路フェリー。東京湾の夕日）




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         <category>街角での雑想</category>
         <pubDate>Sun, 29 Aug 2010 01:02:12 +0900</pubDate>
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