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経営学

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2012年2月22日

円安へ

大正の関東大震災の後、円は円安の方向にぶれた。輸出は止まるし、復興資材輸入が増えたので、それも当然だ。ところが今回の東日本大震災の後、円は円高の方向にぶれた。これは、日本企業が当座の資金手当てのために海外の資産を日本に戻したことと、欧米の経済が悪いために世界の投機資金は避難場所を円に求めた、という一時的な要因による。昨年末に明らかになったように、貿易収支が赤字になって円が円安の方向にまたぶれることは、昨年4月の時点でじゅうぶん予想できた。

ところが日本の経済界、マスコミは「歴史的な円高」の合唱で、恐れをなした企業たちは雪崩を打つように、海外への移転のことばかり考え始めた。円高が恒常的なトレンドになると思い込んで。

だが今日は1ユーロ・105円、1ドル・79円まで円安が進行している。EUはギリシャの「救済」に成功し、アメリカでは景気が明らかに盛り返しつつある。世界の投機筋はこの際、円を見捨ててドル、ユーロにまた乗り換えていくだろう。

円高は恒常的ではない。どうして付和雷同して海外へ行ってしまうのだろう。言葉もできず、現地人の考え方も知らないのに。コンサルタントに薦められて外国の企業を「買って」も、外国の従業員たちが明確な戦略と表現能力を持たない日本人経営陣についてくると思っているのだろうか? 

サプライ・チェーンの完備、納期遵守、運輸インフラの完備などを考えれば、モノづくりも日本でやるのが一番なのかもしれない。もう原発はほとんど止まってしまったので、電力不足の問題がある。だがこれも、インドで日本企業がやっているように、発電所つきの「工業団地」を作ればいいのだ。

コメント

投稿者: 高木 恒久 | 2012年3月 2日 20:59

興味深い番組でした。プーチンのロシアを正面から批判したのが(中々皆さん遠慮しますが)良かった。
私の知人たち(某石油会社元社長、商社元副社長、他商社元役員たち大勢に見てもらいました。 ロシアの実態をよりよく知ったこと。 プーチンしかいない(居ても排除してしまう)国の特異性に驚く人も多かったです。 引き続きご活躍願います。 有難うございました。 高木 

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