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世界文明

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2013年3月 7日

小さなサークルで楽しくやっていれば満足 若い世代はそういうことだ

戦後の青年は「教養」を積み、戦前の青年は「人生の意味」を思い悩んだ。何か努力し、何かを探し、何か悩むのが常だった。

僕は大学で教える時、今の若い連中もきっとそうなのだと思った。そこで世界史をふりかえって、産業革命が英国でなぜ起きたのか、など長々とやると、学生のほとんどは関心を示さない。今の自分たちに関係がないと思っている。日本ででも、ロシアででも学生たちの傾向は同じだ。

そして、「ものごとは、新聞とかインターネットに書いてある既成観念(ステレオタイプ、思い込み)で片づけてはいけないのだぞ。思い込みAの真実は実はBで、思い込みCの真実は実はAなのだ」などと講義しても、これも感激してくれない。

真実というものはたいてい、黒か白かもはっきりせず、どっちつかずの面白くないものなので、そんなもので仲間内の会話を盛り上げることはできやしない。だから、真実などという、あるかどうかわからないまやかしものはいらない。自分たちにとっての世界は小さなサークルが全部で、そこで「××首相はダメだな」、「そうだ、そうだ」などと、思い込みとレッテルに数々を楽しく投げ合って遊んでいれば、もうばっちりなのだ。

だから今の世は、努力するつもりもなく、真実を知ることなどには関心のない連中の方が多い。このことを、よく理解しておかないと、すれ違う。今日の与党は、明日はドブに捨てられてしまう。

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