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世界文明

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2011年8月13日

主人 奴隷関係を止めると奴隷に殺される

ソ連が崩壊してそろそろ20周年。店には一応モノがあふれているが、石油が枯渇したり、別のエネルギー源で代替されたりすると、ロシアの経済は成り立たない。その意味では、ソ連の計画経済を市場経済に改革するという世紀の企ては、惨めな失敗をしたのである。

ドミートリー・トレーニン氏の新著「帝国の後始末――ユーラシアの話し」を読んでいたら、そのことについてこんな面白い言葉があったので、書き留めておく。因みに、ソ連崩壊20周年に因んだこの本は、新進気鋭の専門家達と今、翻訳作業中。出版社はまだ見つかっていない。

「皆、ロシアの改革がうまくいっていないと言って非難するが、『主人・奴隷関係を止める。但しその奴隷に殺されずにだ』という課題がどんなに難しいかわかっていない」

(注:共産党が大衆の権利を高め、その発言権を高めた途端、彼らに寄ってたかって引きずりおろされてしまったことを指す。今でも政府が「改革」と言うと、大衆はそれを「増税」、「負担増」と解釈し、反対のために立ちあがる)

「ロシアは、独裁政治と指令経済と帝国、この3つを同時に止める、という課題に直面したのだ。誰だってこれを一時にやったら、失敗するだろう」

(注:徐々にやればよかったのに、自分達がいい生活がしたい、早くしたいと思ったから、3つ同時に始めたのだろうに)

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