Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
ChineseEnglishRussian

世界文明

Automatic Translation to English
Automatic Translation to English
2022年10月 1日

日本は縮むと思うから縮こまる 本当はそれほどひどくない

(これは、9月28日発刊のメルマガ「文明の万華鏡」第125号の冒頭です)

円安で、ドル・ベースでの日本GDPはますます縮み、4兆ドルを割るでしょう。「日本は韓国にも抜かれる」という声が高まるでしょうが、調べてみるとウォンは2021年1月1ドル1082ウォンが、今年9月1日1429ウォンにまで恒常的に下落しているので、当面韓国に抜かれることはないでしょう。ドイツのユーロもドルに対して下落しています。

日本の国力は経済に偏っているので、「GDPの大きさ」に過度に敏感なのですが、もうちょっと腰を落ち着けてこの「GDP」なる数字の中身を吟味してみるべきだと思います。日本のGDPは金融バブルで膨らんだ面が小さい(正確な計算が難しいのですが)、つまり日本は本当に意味のあるモノとかコトの生産と提供で、GDPを形成している、しかも米国でのように、所得額で上位10%までの者で純資産の70%を保有しているのと違って、上下の格差が小さな国です。米国の場合、普通の人たちにとっての実感GDPは3分の1程度、つまり日本と大差ないことになるわけです。韓国も、サムソンなど大企業に働く一握りの人ばかり高給を食んでいます。

日本は家電生産では韓国・中国との競争に負けていますが、IT製品用、家電製品生産用、その他のための製造機械、そして部品と先端技術素材――これらは消費者向けではなく、生産者向けのいわゆるB to B製品で、最高の品質と納期遵守が求められます――の生産と輸出では、いくつもの品目で世界市場を独占・寡占しています。電子部品の輸出だけでも、家電製品輸出の黄金時代とほぼ同額の外貨を稼ぎ出しています

今はエネルギー価格の高騰で貿易赤字になっていますが、本来は輸入を賄えるだけの経済力は維持しているのです。あとは国内の消費を増やして、生産増・投資増の好サイクルを回していけばいいではないですか? やたら負けた、やられた、もう駄目だと言い、書いているから、皆その気になって、縮んでいくのです

日本は海外でも、「何かを変える」力を持った国です。大国が相克している中で、日本やドイツが動くと、バランスが大きく変わるからです。これから日本は国連安保理非常任理事国。ほとんどの国が持っていない経済援助能力、インフラ建設協力の能力も持っています。自ら縮むのは、外交官も含めてやめてもらいたいものです。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.japan-world-trends.com/cgi-bin/mtja/mt-tb.cgi/4208