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世界文明

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2020年2月 4日

中国の下降が地域の不安定要因となる時

報道にもあるが、近代の中国では60年ごとに大悲劇がやってくる。1840年のアヘン戦争、1900年の義和団の乱、1960年の毛沢東の大躍進失敗と大飢餓だ。2020年はコロナ・ヴィールスで幕が開けた。春節後も生産は止められたまま、全国のサプライ・チェーンはずたずた、世界は次々に中国人旅行客を締め出す始末。

このままでは、1960年にも似て、食糧危機すらやって来かねない。と言うのは、中国の水膨れしたGDPのうち、「食えるもの」(文字通りの意味で)はそれほど多くないからだ。中国のGDPは、貿易黒字、そして国内のインフラ建設で膨らんでいる。前者はスマホとかiPadだから「食えない」。そしてインフラは鉄とコンクリートだからこれも「食えない」。豚の数まで、昨年までの豚コレラで約半分になっている。

トランプ関税と今回のコロナ・ヴィールス事件で、貿易黒字は急減するので、不足する食糧を輸入する資金も底をつくだろう。

中国は、これまでその急伸が地域の情勢を不安定化させたが、今度はその急落が同じく地域の不安定要因となるだろう。沈む中国に手を差し伸べるか、ここは判断のしどころ。しかし支援するのだったら、台湾、尖閣の現状固定等はしっかり、国際合意を作って確保しておきたい。

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