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世界文明

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2019年4月 4日

米国の言う透明性の裏表

(下線部は、4月5日に修正したもの)
3月23日付Economistに"Flying too closely"という面白い記事が載っていた。
もしかするとそうではないか、と皆が疑っていたことを、「そうだよ」とあっけらかんと認めている――そういう記事だ。つまり、米国のFAA(Federal Aviation Administration)連邦航空局(新型飛行機の型式認定・安全保証等を司る)は人員不足で、多くの安全試験をボーイングに委任してきたというのだ。

この数カ月で、ボーイングの新型(と言ってもこれまでのBoeing-737の改修版)Boeing-737MAXがインドネシアとエチオピアで相次いで墜落。今や同型機の運行は世界中で停止され、購入契約もキャンセルされる騒ぎになっている。

そしてその原因は同機のコンピューター・ソフトが誤作動して、離陸途中の同機の機首を押し下げ、墜落させたからだとの仮説が出されているのだが、そうだとすれば、FAAの安全試験はあまかった、ということになる。Economistの記事によれば、ボーイングは同型機エアバスA320との競争で尻に火が付き、手っ取り早い改修を旧型のBoeing737に施した上で、欠点をコンピューター・ソフトでカバーする新型機として売り出した。FAAはそれを幇助した、ということなのだ。

世界中に公正性、透明性の重要さを御説教して回る米国がこのようであっては困る。今度のように命にかかわることについては尚更だ。

ただ今回の事件は、三菱のMRJジェットの型式認定をますます遅らせるのではないか? FAAとしては、まず自国の企業であるボーイングの問題を解決することに全力を注ぐだろうからだ。そしてMRJジェットについても、「問題が起るのを絶対防ぐために念入りに」試験をすることになるのであるまいか? 

米国の政府機関が自国企業の利益を優先するのは仕方のないことだが、それならば「公平性や透明性の重要さ」を米国人が世界で説教しても、もう信頼度はゼロということだ。

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