Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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世界文明

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2018年10月11日

資本主義は悪、資本主義は終わり なのか?

リーマン金融危機の後、「資本主義はもう終わり」的な議論が流行った。民主党政権の時代には「成長はもう不要、(その代わり他人のポケットに手をつっこもう)」的な議論が流行った。そして今は、ブラック企業、パワハラ糾弾の全盛。「ブラック企業があるのは資本主義のせいだ。人間より企業や資本の増殖を大事だとする資本主義のせいだ」という論理で「資本主義」が敵視されている。

こうした議論を聞いていて思うのは二つ。一つは「資本主義」の定義がしっかりしていないので、議論がかみ合わず、感情論で終わってしまうこと。もう一つは、日本では終身雇用が多くて滅私奉公がまかり通りやすく、そこがブラック企業が多い所以なのだが、これが資本主義なのだと思うと大間違いで、欧米の企業では働き方がもっと合理的。要するに「働くのは、楽しむためのカネを作るため」という目的意識がしっかりしているのだ。

ドイツ人の殆どは定時になるとさっさと帰宅するし、夏になれば1カ月は必ず休暇を取り、その間自分の担当の仕事が停滞しても意に介さない。米国のウォール・ストリートのディーラーたちは、ブラックもブラック、真っ黒の勤務ぶりだが、30代で財産を築くと半分引退して人生を楽しむ。日本人だけ企業に滅私奉公で、上司が帰宅しなければ自分も帰宅せず、同僚に気兼ねして休暇もろくに取らない。そしてそれが資本主義なのだと思っていて、「資本主義」を糾弾するのだが、それは日本的な勤務形態を批判しているのであって、資本主義の批判にはなっていない。

僕はソ連経済を自分の目で見たので自信を持って言うが、資本主義、あるいは市場経済に基づかない経済は非効率だし、進歩しないのだ。確かにのんべんだらりとして、そこはそれで非常に人間的なのだが、店に行ってもろくなものを売っていないのは人間的とは言えまい。現にソ連の人達は我々外国人にいつも、テレビを売ってくれ、タイヤを売ってくれと寄って来たものだ。

資本主義について深遠な哲学をこねまわす前に、世界の実態を見てほしい。暗い井戸の中でものを考えても、妄想にしかならない。井戸の外に出て初めてナンボの話し。

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