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世界文明

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2017年6月15日

世界での競争と、ロボットに職を取られる脅威に直面する日本の学生

5月のある日、関西の天理大学によばれて学生に講演する機会があった。年に一度くらい客員として呼ばれている。話したのは、「世界というものは、君たちの職探し、これからの人生にどんな意味を持っているのか」ということ。

世界での競争、そして国家の多国籍化はますます激しくなっていて、これまでのように「4月になったら、幼稚園生のようにみんな同じ洋服で大企業に一斉就職」モデルはもう通じなくなる、ロボットもみんなの職を脅かす、そういう中では個人としてのスキルを磨き、世界の中で行動する気概を持っていないと外国人のボスにこき使われるだけだぞ、ということを言ったつもり。
僕が大学生の時、こんなことを言われたら途方に暮れるだけだっただろうが、学生があとで寄せた感想を読むと、随分メッセージは伝わっていた。天理大学は上智や立教と同様、別に特定の宗教に帰依した学生だけ教えているわけじゃない。彼らの感想を紹介する。


・留学にますます行きたくなった/留学で多くを学びたい(5名)
・英語の必要性を痛感した(3名)
・感性と人脈を大切にすることを教わった(2名)
・自分から行動することの重要さが分かった(2名)
・世界で働くことの楽しさがわかった
・世界で働くことについての間違った見識も指摘して下さって勉強になった
・海外から日本を見つめてみたい
・企業に依存してはいけないことが分かった
・機械や周囲に依存せず自力で生きなければならない
・在外公館派遣員に関心を持った

・日本がもう「技術大国」「モノつくり大国」ではないことに驚いた(5名)
・日本がグローバルな世界に置いていかれるのを危惧する(2名)
・日本が諸外国に勝てなくなった理由は慢心と組織としての崩壊にあると思う
・既存の生活や確立されたシステムに執着したことで、日本経済が悪くなったと考える

・ロボットに負けたくない/ロボットにできない仕事を考えたい(4名)
・AIの今後の進歩がこわい/AIの問題をどう解決するのか(3名)
・ペッパーの各部品が諸外国で作られていることに驚いた(2名)
・将来、人間が相手の脳波を読み取れるようになることに驚いた

・今までの考え方を変えなければ卒業後に通用しない
・何か国語もできるハングリーな中国人に比べて、日本は圧倒的に負けている
・自己アピールは日本人の苦手な分野である

【質問】
・ベンチャー企業についてもっと伺いたい
・ソニーの内実をもっと伺いたい(注:何も悪いことしゃべってません)
・航空会社の総合職や空港のグランドスタッフを志望しているが、これからなくなる職種なのだろうか
・海外でアパレル企業に就職するために必要なことはなにか
・韓国で働きたいが、韓国人でも就職が難しい国といわれるので、どうすべきか
・日本の技術や文化を世界に広めるためにはまず何をすべきか
・諸外国で日本より優れている技術や規範などはあるのか
・日本人の「おもてなしの心」は、外国で競争するにはむしろ短所なのでは?
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