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経済学

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2013年3月31日

アベノミクスで何が変わったのか

アベノミクスはデフレを退治し、成長に向けて人々の期待を高め、それによって消費、投資の双方を増やすということになっている。

だがスーパーに買い物にいくと、「デフレ」とやら(僕には値下げ競争としか思えず、助かっているのだが)は続いている。特に食肉の値下がりぶりは顕著だ。アベノミクスに悪乗りして、値段を引き上げる業者もいるようだが、それは本末転倒。必ず、競争相手に足をすくわれる。

アベノミクスが景気を良くした、つまり消費と投資を増やしたという統計にはお目にかからない。マスコミは、そこらの報道を注意深く避けているようにさえ見える。それに、年度末に向けて投資計画を修正する企業も少ないだろう。

だから今のところアベノミクスは何なのかと言うと、ひとつには国債を増発しても長期金利があがらないよう、日銀がじゃぶじゃぶお札を市場につぎこんでいる、ということ。つまり、景気刺激は相変わらず国債増発、つまり財政政策に頼っているのではないかということ。

金融緩和のもう一つの効果、それは円安で、これは顕著な効果が出ている。輸出企業の業績は急上昇している。もしかすると、金融緩和の第一の目的は円安効果で、ただ、世界から批判されないよう公言していないだけだ、とさえ思えてしまう。

アベノミクスで社会の雰囲気はしばし良くなっている。あの民主党時代のぐっと頭を押さえられ、何もかもがだんだん縮小し、今あるものを分けていくだけの世界――あの気分が消えただけでもほっとする。しかしこの解放感を経済成長につなげるためには、給料がこれから右肩上がりにならないと。そして値下げ競争にしても、それが際限のない出血ではなく、新たな需要を生み出すようなやり方を考えないと。

コメント

投稿者: 高橋幸輝 | 2013年4月 3日 14:40

まさに指摘通り。安部になり、なにが変わったという、政策はないはず。民主党の延長でありながら、アナウンス効果と、期待で動いています。景気も気からですね。ただ株高、円安が実生活にすぐ好影響は出ないので、需要作りが何より急務ですね。

投稿者: 高橋幸輝 | 2013年4月 3日 14:47

まさに指摘通り。安部になり、なにが変わったという、政策はないはず。民主党の延長でありながら、アナウンス効果と、期待で動いています。景気も気からですね。ただ株高、円安が実生活にすぐ好影響は出ないので、需要作りが何より急務ですね。

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