Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
ChineseEnglishRussian

経済学

Automatic Translation to English
Automatic Translation to English
2012年6月 2日

ユーロ下げ だがEU自体は貿易黒字なのだ

1ユーロはとうとう96円台。こうなったら1ユーロ=1ドル、つまり80円くらいまで下がるのか? ギリシャだけではマグニチュードは小さいが、スペインやイタリアの銀行の信用が揺らぎ、ドイツの銀行までがそれに引きずられるとなれば、そりゃEUの経済は下がるだろう。銀行が投資や消費にローンを出さなくなるからだ。だからユーロが落ちている?

経済は下がるーーつまりEU域内の投資と消費は落ちるだろう。そうやってEU域内での需要が下がった分は、輸出に回される(多分)。ユーロが下がっているのだから、域外への輸出はたやすい。そうやって輸出が増えると、EUの域外との貿易はEU側の黒字になるのだ。それはユーロ高要因のはず。

ところが足元を見ると、今でもEUは域外に対して黒字なのに、ユーロ安なのだ。3月には貿易黒字額は86億ユーロもあって、これは前年同期の黒字10億ユーロの9倍だ。これだけ黒字を抱えた国の通貨、ユーロはなぜ下落しているのか? 貿易黒字国の通貨が下落するのはおかしなことではないか。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.japan-world-trends.com/cgi-bin/mtja/mt-tb.cgi/2186