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政治学

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2011年4月24日

装置独占型公営企業を総ざらいしよう

今度の福島原発事故でも明らかになったが、何か装置・設備の上にあぐらをかいて独占的経営をしている公営・半公営企業には、社会主義下の国営企業にも共通する欠点があるはずだ。理由のない特権意識と、自己防衛。

元役人の僕がなにを言うのかと言う人もいるだろうが、政府は国会、マスコミからの厳しい目に常にさらされている。新しい政策を作って進めるだけなら、やりがいのある仕事だから、文句は言わないが、上司からはこづかれ、専門職、部下からは突き上げられ、世論からはしごかれる、しかも仕事時間に制限はなく、夜中の1時、2時は当たり前、というのがキャリア官僚の日常だということはわかっていただきたい。
だから、装置独占型公営企業の幹部たちに向ける目は冷たくなるのだ。

彼ら、何が理由で自分たちの地位にあんなに安心しきっていて、しかも自分たちが偉いと思っているのか、と。電線とか、飛行機とか、電波とかの使用を法律で独占的に認められている、という理由だけで、あれだけ好い目を見ているのに過ぎないのに。

週刊誌は、東電が莫大な広告費をばらまいては、マスコミや有力評論家を囲って口を封じてしまうことをおどろおどろしく書きたてている。テレビ電波も大変な利権で、広告収入の一部を政治家に回して味方をさせている、だから番組の質がどんなに低くてもテレビ電波使用の免許が取り消されたことは一度もない、のだと週刊誌は言う。

してみると、われわれはロシアとか中国は汚職がすごいから駄目だと言って嗤うのだが、日本も腐った構造を抱えているという意味では、決して負けてはいないのだ。日本にも、がんじがらめの利権構造がはびこっている。なあなあで、時々互いに叩きあう芝居をやって世論を楽しませては、戦後70年間おいしい飯を食ってきた。

政治家、官僚、その他、その他、1985年のプラザ合意以後の日本経済が盛り上がらないことの犯人を求めて、社会の権威という権威は叩かれ、地に引きずり降ろされ、総理は毎年替えられて、遂に「そして誰もいなくなった」という状況に至らんとしている。

いや、まだいた。叩かれていない、世論の検証を受けていない権威が――装置独占型公営企業だ。もしその検証がしっかり行われないのなら、マスコミが何かの事情でそれを怠っているのではないか? それならば、まだ世論の検証を受けていない「第四の権力」=マスコミが、世論の検証を受けてしかるべきだ。

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