Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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政治学

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2009年11月25日

日本はまたファシズム社会に?

今の日本で起きていることは、法治主義より大衆独裁に近いもので、今はこれこそ民主主義だとみんな思っていても、実際にはファシズムの入口にもうさしかかっているのかもしれない。「悪いのはあいつだ!」と誰かが叫ぶと、全員がそうだ、そうだと付和雷同し、ついには名指しされたものを牢獄や絞首台に送ってしまうのがファシズムだ。

――などということを考えていたら、テオドール・アドルノという偉いドイツのユダヤ系学者が作りだした、「ファシズム度測定器」(ファシズム・スケール)なるものにぶち当たった。http://cloudy9.fc2web.com/fscale.html面白そうなのでちょっとやり始めたら、僕も随分ファシズム度が強いのではないかと怖くなって、途中でやめた。皆さんも、ちょっとやってみてください。

コメント

投稿者: たろ | 2009年11月25日 06:00

私は、2.33でした。
でも、フランクフルト学派をずっと読んできた身なので、
ちょっとズルになってるかもしれません・・・。

ただし、下記の項目が日本人には特徴な数値が出るんじゃないかなと直感的にですが、思いました。

投影性: この世の中には野蛮で、危険なことがらが横行していると信じたがる傾向。 無意識の情緒的衝動の、外界への投射。

こんな闇への恐怖が、人を信頼や、友情、愛情、相互扶助ってものに動かしていく動機でもあったり、反面、よく日本のメディアがやるように更なる不信感の増大を巻き起こして恐慌状態をつくり、より自らの権力を増大させるのに使われたりしますよね。電通などはこの辺を意識してやってたようですし。

この辺がこじれると、民主性が一気にファシズムに流れる危険性が大きくなりますよね。特に大資本の民放が社会の主要情報網をになう社会では、この傾向が、俄然強くなってしまうでしょうね。

こうした扇情的な流れを止める大枠としての憲法があまりにもないがしろにされてきた結果、法治国家としての日本はあまりにも情けない姿といえるのかもしれません。

経済力というバッファで強引に国民生活を支えて、今それが急速に崩壊し始めて、国民一人ひとりが直接的に上記の「投影性」の恐怖に直面させられることになっているという説明もできるのかもしれません。

ファシズムに流れるか否かは、国民国家のヴィジョンで再構成をはかるか、リージョナリズムを目指すのか、そしていずれにせよ、どういったビジョンが提示され、合意されていくのかに大きくかかってるんでしょうね。

今のままだと、チェーホフの世界さながらになりそうです・・・。


投稿者: 河東 | 2009年11月25日 12:22

上のコメントに賛成。チェーホフと言うより、フランス革命直後、民会での大衆審議で貴族が次々に死刑を宣告されていった情景に似ています。最後は結局ナポレオンの保守政権で収め、同時に人為的な愛国主義で国民を無料で戦争に狩りだし、親族・郎党を各国の王に任命することで終わりました。

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