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2010年4月11日

「デンマーク・モデル」は日本に通用するか?

日本がこれだけ低成長、国債依存になってくると、人はどうしても奇手を求めだす。いろんな「モデル」を方々から探し出し、これこそこれからの日本が進むべき道だと言うのだ。そして今、デンマークやスウェーデンなどのいわゆる福祉国家に熱い目が向けられるようになっている。
僕も今、デンマーク経済をちょっと研究中なので、予告的に言っておくと、「そんなうまい話はどこにも転がっていませんよ」ということだ。

デンマークは僕の家内の国だし、合計で言えばもう随分内部に住んだ。確かに世界でいちばん素晴らしい社会のひとつであることは間違いないだろう。公共の老人ホームでも、一人で2DKをあてがわれるのだ。

北欧の特徴は、高福祉と企業の活力が同時に実現されているところにある。つまり、高福祉は高率の所得税で賄われるところ大で、企業は社員の年金などを負担していない(らしい)のだ。こうすると、国民は自分たちで自分たちの社会保障を支えている、高い税金を払ってもちゃんと見返りがあるという実感を得やすいし、企業は投資資金を確保できる。だからある調査によれば、デンマークは外国企業にとっても、投資先として魅力が最も高い国のひとつだそうだ。

まあ、もうちょっと調べてから、右側の欄にちゃんとした論文を出します。
デンマークの生活実感は、著書「意味が解体する世界へ」(草思社)に書いてあるので、是非みてください。

コメント

投稿者: noutori | 2010年5月 5日 13:35

これは興味深い話ですね。医療保険も会社は無関係なのでしょうか?また年金額はさほどの額は出ないと思われるので個人で私的年金保険に入らないと生活の質を保てないと考える富裕層も多いと思うのですがこのあたりもどうなっているのでしょうか。論文を楽しみにしています。

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