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街角での雑想

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2010年1月23日

レオニードが亡くなった――日露文化交流を支えてくれた人たち

僕は91年から94年、激動のロシアで、大使館の広報と文化交流を担当していた。
あの頃からもう20年、信じられない。そして世話になった、正直で気のいいロシア人たちが一人、また一人と亡くなっていく。さびしいことだ。日本経済研究では第一人者だったラムゼス氏、大学の日本語教育を支えたストリジャク氏、マエフスキー氏、そして今度はレオニードだ。

日本人の母とロシア軍人の間に生まれたレオニード。会ったことのない母親を探しに日本にまで行ったことがある。戦争が残した日系人は、ロシアにも実は沢山いるのだ。彼は日本人特有の正直な人柄だったが、ロシアの社会のウラとコネも知り尽くし、その使い方がうまかった。大使館から日本人形やビデオや写真パネルを借りて、ロシアの奥の奥地にまで汽車や車ででかけては、日本、日本文化をロシア人に紹介してくれていた。もう20年間も。彼がほとんど手作りでやった展示会は、もう100万人以上ものロシア人が見ただろう。

年末に新型インフルにかかって、それでも元気にしていたのに、使っていた肝臓の薬で免疫力が落ちていたとかで、60歳くらいで突然亡くなってしまった。こういう時、残された子供の教育費を見てあげられたら。

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