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街角での雑想

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2013年1月 2日

新年の夢 黒潮で発電 海水を分解して水素を

新年おめでとうございます。
今日もらった年賀状のなかに、壮大な構想があった。建築家関直彦氏のもので、黒潮の勢いを利用して大規模の流水発電をし、その電気で海水を電気分解して水素を生産、究極のクリーン・エネルギーとする、というもの。

「海水を安い電力で電気分解して水素を得る」というのは、僕も考えていたけれど、黒潮を利用することは考え付かなかった。補正予算で10兆円も公共投資に使うのならば、いっそこうした気宇壮大なプロジェクトを手掛けてはどうだろう?

コメント

投稿者: 高月 瞭 | 2013年1月 2日 18:40

インフラの耐用年数が次々に切れてきて、第二第三の笹子トンネルのごとき事故がこのまま放置すれば多数発生する危険性が目の前に迫っています。公共工事は何でも無駄であり挙句の果てはコンクリートから人へなどと嘘八百を並べておさまっている時代はとうに終わりました。公共投資額対GDP比率は1996年の6.4%をピークにして2009年度には3.4%まで引き下げてしまったのです。実はこの数値は地震が無い台風が来ない豪雪もないフランスの数値より少ないのです。日本は世界の面積の0.3%しかありませんがマグニチュード6以上の地震は1994年から2003年までの世界の出た260回に対して220回比率にして23%近く多発しています。また、日本列島は脊梁に源を発する河川が多く、豪雨が降れば氾濫する河川が多く、インフラの維持には資金を掛けなければならない宿命があります。夢などと暢気なことを言っている暇はありません。子孫に安全なインフラを残すことも国家の大切な役割です。

(河東より:すみません。インフラの修理・維持だけで年間8兆円かかることは十分認識し、公共工事を削りすぎであることはこれまでも指摘してきました。
この記事は、補正予算10兆円が自民党の支持基盤である建設業界への当選御礼のようなものに使われる危険性があることを念頭に置いています。
私は、中国、アメリカ(住宅)が建設で経済成長をはかっているのにならい、日本も公共工事の再増強が必要である、しかしそれは乗数効果の高いものでなければならないと書いてきました。
この黒潮の件の乗数効果が高いかどうかは別です。これは、原発撤廃実現に向けて、できるだけ安価なエネルギー源を大量に確保するための一案として面白いと思い、ご紹介したものでした)

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