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世界はこう変わる

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2010年8月22日

ロシアの「軍事ドクトリン」――米より中を警戒?

いつまでも「国」とか「国家」にこだわっている時代でもないのだが、今の世界はまだ「国」とか「国家」によって情勢が決せられるところ大だ。大国と大国の間の合従連衡の様態が変わると、世界情勢全体が大きく変わる。これはどうしようもない。よくフォローして、こちらも動いていくしかない。

で今何が起こっているかというと、このブログの「欧州は分裂するか?――NATO篇」http://www.japan-world-trends.com/ja/cat-1/post_543.phpでも書いたが、今は米国・ロシア、NATO・ロシアの関係が接近し、他方、米中間ではやや警戒心が強くなっている時なのだが、これに加えてロシアと中国の間にも隙間風が吹いている。ロシアは米欧の方に歩み寄ってしまい、中国に対しては警戒心を垣間見せている。

最近、軍事についての専門雑誌「軍事研究」9月号を見ていたら、小泉悠という新進気鋭の専門家が「ロシアの新軍事ドクトリンを読み解く」と題して、そのあたりの微妙な中ロ関係を分析していた。この小泉という人は以前からロシアの軍事問題について書いているが、親ロでもなければ反ロでもない、事実に即してしかモノを言わない、新世代の軍事専門家だ。こうやって、若い世代は学者もどんどん変わってきている。


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