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世界はこう変わる

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2019年3月23日

ドル体制 を壊せない中ロ

2008年のリーマン危機で、中国、ロシアは「米1極支配体制の崩壊」を言い立て、世界の貿易取引でルーブル、人民幣をもっと使うよう、世界に呼びかけた。

しかし今でも、ルーブル、人民幣(海外での交換可能性を持っていない)は世界各国の決済手段として使われておらず、外貨準備の中にも殆ど入っていない。肝心の中ロ貿易の決済においても、ルーブル、人民幣を用いているのは15%以下である

これを変えるため、中ロ両国政府間で、ルーブル、人民幣の相互使用度をもっと高めるための協定締結が準備されていたが、昨年末、その締結は中国側からの要望で棚上げ、継続協議となっている。おそらく中国は、米国との貿易協議に余計な波乱を起こしたくなかったのだろう。中ロは米国に対抗するために緊密な同盟関係にあると思われているが、中ロのいずれかが抜け駆けで米国との関係を改善してしまうと、中ロ関係はいとも簡単に捨てられてしまう。中国が米国との貿易協議に懸命な中で、中ロ関係は野ざらしの状況になっている。

もっとひどいのは、中国の民間銀行。昨年9月、北京のロシア中銀代表が述べたところでは、中国の銀行はロシア案件への融資、関与を避ける傾向がある。米国に制裁を受けて、米国との取り引きができなくなるのを恐れているのである。

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