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世界はこう変わる

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2014年5月11日

普通のロシア人の心根 ウクライナについて

今回のウクライナ情勢は恐ろしい場面ばかり出てきて、その情景のすぐ脇で展開されている日常生活の様々や、普通のロシア人が今回のウクライナ情勢に何を感じているかなどは報道されない。そこで、ここにロシアの友人から来た手紙に、ロシアとウクライナの間で揺れる彼らのアイデンティティー、心根を見てみたい。友人の名は伏せることにする。

「私の母方の祖父はロシア人ですが、生まれはベラルーシ、教育はモスクワで受けたのです。母方の祖母はロシアとウクライナのハーフ(と言っても、両者の外見に違いはない)です。
祖父は食品企業の幹部で、ソ連全土を転勤したあげく、最後は祖母と共にキエフに落ち着きました。
ですから、私の母と叔母はキエフで大学に行っているのです。

母は大学を卒業したあとモスクワへ行って、モスクワ出身のロシア人と結婚しました。そして生まれたのが私です。

というわけで、私は小さい頃、休みのたびにキエフの祖父母のところで過ごしましたので、ウクライナは私の幼時の一部なのです。言葉も少し話します。

ですから、今ウクライナとロシアの間で起きていることは、身を切られるようでつらいのです。もしかすると、もうキエフに自由に行くこともできなくなるかもしれない」

ということで、友人は最後は米国に恨みを表明する。米国がウクライナの内政をいろいろ動かそうとした結果が、こうなったというのである。まあ、米国がいろいろ動かそうとして動いてしまうのなら、ウクライナの国内にそうなるだけの不満がたまっていたということだろう。それにロシアもウクライナに、EUと連合協約を結ばないよう、随分圧力をかけていたが。

あれこれ米国に不平を言うが、ロシアでの生活が厳しくなれば、あらゆる手段で米国や西欧につてを求めて移住してしまうのがロシア人で、だから彼らの「反米主義」もその激しい言葉の10分の1程に割り引いて考えたらいい。

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