2013年6月28日
問題意識の鈍化? 中国クリエーター達
この頃、中国現代社会の問題を扱ったいい映画の話しを聞かない。カンヌなどの映画祭でも、中国映画熱は下火どころか消えてしまった。
調べてみると、こういう傾向は確かにあって、その背景には二つの事情があるようだ。ひとつは、中国の変化のスピードが速すぎて、変化の意味を十分とらえることができずにいる、ということ。多分、ものごとの多くが政治とか思想とかではなく、経済原理を知らないと解けないというような、パラダイムの変化が起きていて、古い分析用具しか持たない専門家は対処しきれなくなっているのだろう。
もう一つは、巨大な中国市場だけで食っていくことができるようになったので、別にこれまでのように外国市場とか国際映画祭を意識してものを作る必要がなくなったということである。そして中国国内では、深刻な社会ドラマなどは売れない。というわけで、中国のクリエーター達の問題意識は鈍化の一方だという。
音楽とか美術では、新たなスターが生まれてきているようだが・・・
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