Japan and World Trends [日本語] 日本では自分だけの殻にこもっているのが、一番心地いい。これが個人主義だと、我々は思っています。でも、日本には皆で議論するべきことがまだ沢山あります。そして日本、アジアの将来を、世界中の人々と話し合っていかなければなりません。このブログは、日本語、英語、中国語、ロシア語でディベートができる、世界で唯一のサイトです。世界中のオピニオン・メーカー達との議論をお楽しみください。
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世界はこう変わる

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2020年2月 4日

ロシア旬報第2号 内政 2019年10月から2020年1月

今でも、旧ソ連圏でのできごとについては、ロシア語、英語のニュース、論評を毎日読んで、自分でデータ・バンクを作っている。それをベースに四半期ごとに若手の専門家の参加を得て勉強会を開いている。そのデータ・バンクを旬報として、簡単なコメントつきで公開することにした。あと何年できるかわからないが、お役に立てば幸い。日付は新しい順に並べてあるが、乱れているところもある。情報源として、IとかKとかの略号があるが、これはイズヴェスチヤとコメルサントの略。何もないものはwww.centrasia.ruあるいは日経の記事である。

この期間のロシア内政主要点
――あと1年で大統領選の可能性――

最重要なのは、9月には総選挙、来年3月には大統領選の可能性がモスクワでささやかれているということ。にもかかわらず、プーチンの後継候補はまだ明らかでない。
そしてミシュースチン新首相は、メデベジェフとは正反対、財政拡大政策に打って出る。
しかし方向はリベラルではなく保守。一方ITを多用するので、「デジタル化されたソ連」のような様相を呈するだろう

1)ロシア内政では、いつも黒か白か、一つのことがロシア全部をおおっているかのように報道されるが、現地にいれば日本と同じで、基本はどっしりとした「日常生活」が続いている。そして黒から白まで様々な種類の出来事が同時に進行し、そこに一つだけの基本的トレンドを読み取ろうとしても、仮説にしかならない。

2)「黒」に属する事件としては、「爆弾をどこどこにしかけたぞ」という類の電話が昨年以来続いて、収束する気配が見えないことだ。2020年になってからでも、モスクワだけで5万名が避難している。おそらく愉快犯がSNSで拡散しているのだろう。

3)それよりも深刻だったのは、12月19日の夕方、モスクワは秘密警察KGBの後身FSBの受け付け付近にいた護衛が狙撃されて2名が死亡、5名が負傷したことだ。それもたった一人の犯人に(その場で射殺)。この日は秘密警察記念日で、クレムリンではプーチン主宰のレセプションが行われていた。FSBはロシアの「タガ」のようなもので、プーチンもこの秘密警察の全国組織に乗って権力を振るっている。それを根幹から脅かした事件。
なのに、その後の報道はぱたりと途絶え、犯人の背景もうやむや。犯人は、Manyurovというロシア系ではない、むしろチェチェンとかそのあたりの名であるにもかかわらず、東ウクライナに巣食う白人至上主義者の一味であるとの報道で終わっている。何かがあるのだ。

4)こうした事件は、プーチンの任期が最後で、2024年には去ることになっていることと無関係ではない。権力の足場が揺れ始めている。そこで1月15日、プーチンとクレムリンは、お得意、電光石火、乾坤一擲の大勝負に出た(かに見えた)。それが憲法改正提案と、それが引き起こしたかに見えるメドベジェフ首相の辞任騒動、ミシュースチン首相の登場である。

5)憲法改正の目は、「首相は議会が選出し、大統領はこれを拒否できない」というところにあった。これまでは「大統領が首相を指名し、議会がこれを承認する」ということであったのを、大統領の権限を弱め、議院内閣制の要素を持ち込んだのである。
ところが、1週間たって議会に提出された改正憲法案は、その点大いに薄まっていて、現在のものとほぼ変わりない。このあたり、メドベジェフ前首相を党首にいただく与党「統一」への支持率の際限ない低下ぶりに危機感を持った大統領府が、お抱え政党をいくつも作って国民各層から万遍なく票を集め(これによって共産党等、「真正」野党の票を減らす)、これらの複数政党による挙国一致内閣を作ろうとしているのに対し、「統一」が抵抗していることがウラにあるのかもしれない。

6)こうして憲法「改正」はマイナーなものに止まるのだが、問題はプーチンが「国民の声を投票の形で聞くこと」にこだわっていることだ。これは国民投票とはならず、何か別の形になるのだろうが、配下の者達は戦々恐々としている。と言うのは、この「投票」に国民の生活不満が集中した形で表れて、プーチン不信任の意味を持ち得るからである。

7)メドベジェフ辞任の経緯がまだよくわからない。と言うのは、「彼は憲法改正案を事前に知らされていなかった」という報道があるからだ。現に彼はプーチンの演説直後に彼の執務室に駆け込み、その1時間半後には閣議を招集してプーチン臨席の下に総辞職を表明しているのだ。

メドベジェフは、国民に見限られている。そしてプーチンが政策の最重要課題としている、生活・経済水準向上のための「国家プロジェクト」の予算を消化できずに、GDP成長率を一向に引き上げられない張本人と目されてもいる。
だから彼をここで替えるのは、プーチン政権にとってはいいことなのだが、もしかしてプーチンが相変わらず、「彼に大統領職を禅譲して自分は院政へ」というシナリオを考えているのだとしたら、メドベジェフからはまだ目を離せない。当面は国家安全保障会議の副議長という、「法律で定められていないので、法改正が必要かも」とプーチンが自ら言うような思い付きのポストにつくのだが。

8)ミシュースチン首相とその新閣僚たちは面白い。首相を筆頭に、ITについて並々ならぬ知識を持つ、と言うか、ほとんどコンピューター・エンジニアリングの域までマスターしている閣僚が何人かいる。これは「AI、ITを重視せよ」というクドリン(プーチンの盟友)会計検査院長の持論に沿ったものだ。

しかしシリコン・バレー的な自由闊達なITはそこにはない。AI,ITを用いて収税を飛躍的に向上させたのがミシュースチン首相(前職は国税庁長官)だし、その他も中国の習近平政権と同じく、AI、ITを専制主義的支配の道具として駆使する行政官タイプばかりなのだ。つまり保守的な頭にAI,ITが乗っかっているという意味で、「デジタル化されたソ連」の復活とも言える。もともと、計画経済はAI,ITとの相性がいいのだ。

9)そしてミシュースチン首相は、辣腕の行政官(ビジネスも手掛けたことがある)で、納税をデジタル化して余計な現場監査をほぼ廃止しつつも不正摘発を大幅に向上、そして各商店のレジを中央に直結させることで、消費税の収税率を飛躍的に高めた人物である。
更には、経済特区設置を担当する長官として、タタール共和国のエラブガ等の特区を短期間でいくつも成立させている。これは各省の権限を抑えるものなので、通常は立ち上げでてこずるものなのだ。

この辣腕ぶりの背景を考えていて思ったのは、「彼は国税庁長官として有力者の脱税情報は把握しているだろう。それを振りかざして譲歩を迫れば、どの大臣も、どの知事も、どの国営企業長も言うことを聞くだろう。」ということ。FSBに政権の基盤を置いたこれまでの時代が「警察国家」であったとするなら、ミシュースチンは国税庁に力の基盤を置く「マルサ国家」なのである。

(以下、データ・バンク)

★20、1、31 M.T.
Levada、23ー29日、50地域で1603名世論調査。
27%は、プーチンが2024年後も大統領でいること、33%は何らかの役割を維持することを支持。
他方25%は引退を希望。7%は「もう見たくない」。
グドコフは後者に着目。プーチン疲れは2010ー2011年を思い起こさせると談話。

★20、1、30 Centrasia
憲法第1章を変えるには、憲法会議招集が必要。

★20、1、30 Carnegie、Anrei Kolesnikov, Denis Vokov
(世論調査をもとに、ロシア人は変化を望んでいるか、どのようにかを分析)
変化を望む者は増えているが、それは政府に何かをしてほしいので、自分で何かしようという気はない。もっとも、半分の者は職業再訓練の用意があるが(40歳以下では70%)。
医療で部分的にでも金を払う用意があるのは25%のみ。教育にもっと金を払う用意があるのは17%のみ。
・市場経済を知らないので、自分に望ましい変化は政府が企業に介入することで実現してほしい。それが75%。
・他方40%は自分の力で何か変化を起こすことができると思っている。40歳以下の豊かなモスクワ市民がしかり。

★◇20、1、30 Intellinews.com
大統領府、議会双方から、総選挙は本年9月に前倒し、大統領選挙は2022年という声が出ている。

・29日、ミシュースチンは、財務相はベラウーソフ第1副首相を飛び越えて自分に直接報告するよう、変えた(根拠不明)。
ベラウーソフは、予算支出の効率化、national projectの監督、制裁対策、国民福祉基金からの投資歳出は手に残す。

・Dmitry Grigorenko副首相兼官房長(プリホチコは首になったらしい)は予算は差配しないが、national projectの執行、貿易、酒類販売は監督。

・Viktoria Abramchenko副首相は農漁業、環境、土地、不動産。

・Tatyana Golikova副首相は社会政策、年金に加えて科学・学問も。

・Alexei Overchuk副首相は国際関係、ユーラシア経済連合。

・Yury Borisov副首相は軍、軍需、司法、産業、エネルギー担当(ロゴージンは首になったのだ)

・Marat Khusnullin副首相は住宅、公益企業、道路、地方開発、クリミア、カリーニングラード担当。

・Dmitry Chernyshenko副首相はデジタル経済、イノベーション、メディア、文化、観光、スポーツ担当。

★20、1、30 BBC Monitoring
Levada30日発表の世論調査。
48%はミシュースチンの最初の行動を好き。37%は認めない。15%は沈黙。
19年12月、メドベジェフについては38%が支持、61%が不支持。
今回プーチン支持は68%。31%が不支持。
52%が「国は正しい方向に進んでいる」。

★20、1、30 TASS
プーチン、「国民の声が重要なので、それ次第で、憲法改正法案に署名するかしないか決める」と述べて、国民の支持が得られないなら署名しない可能性を示唆。

★20、1、30 Jamestown
スルコフの代理人チェスナコフ、「スルコフはウクライナ担当をコザクに。スルコフは政府を完全に辞める。政策が違うため」。
ペスコフ、「スルコフを解任する布告を出ていない。スルコフはウクライナを担当し続ける」。
・1月24日、コザクは(コーザック、Kozak)は副首相から大統領府副長官に移動。彼のために新設されたポスト。

★20、1、29 Centrasia
チュヴァシ首長イグナチエフ・ミハイル、プーチンによって解任。
当面、チュヴァシ選出下院議員のニコラエフ・オレグが後任代行。
・解任の理由は、イグナチエフが緊急事態省の職員を侮辱したため。統一は彼を除名している。

★◇20、1、25 Intellinews.com
新内閣には、プーチンの旧友がいない。コーザック、Mutkoが去ったため(クドリンがいるではないか)。
・大統領府では、コーザックが新設の副長官になったこと、ベラウーソフとオレシキンが交代したこと、程度。

・Rosimushestvoが財務省に移管されたことは大きい。これは国営企業を差配するところ。ロステレコムの株45%、Rossetiの88%、RusHydroの61%、トランスネフチの78、5%を所有。
今回留任したAlexei Moisseev財務次官は、軍需企業をのぞき、国営企業での政府持ち分を50%以下にしないといけないと昨年10月述べている。
これまで経済開発省の下にあり、財務省は税金取り立て、民営化推進で手こずる。
今や、民営化は進めやすくなった。

・Maxim Reshetinikovが経済開発相。2017年までモスクワ副市長で経済担当。その後ペルミ州知事。財務省に対して弱い立場になる。
しかし、地方への税配分増加を主導。所得税の2%を3%へ。
・メド系の法相Konovalovは更迭されたが、後任のチュイチェンコもメド系。
・ベラウーソフ第一副首相は、プーチンからのお目付役。これまでクリミア併合を支持。ナビウリナに利下げの圧力。

・ゴリコヴァは残り組で副首相。社会・厚生担当で、national project予算の3分の1担当になる。
・Chenyshenko副首相、新任。文化、スポーツ等担当これまでガスプロム・メディア社長。ソチ・オリンピックbid committee長として台頭。
ミシュースチンとホッケーを通じて親しく、私邸は隣り。
・副首相のAleksey Overchukは、かつて国税庁副長官として、デジタル化を推進した人物。
・ドミトリ・パトルシェフ農業大臣は留任。パトルシェフの息子。FSB大卒の後、VTB、Rosselkhozbank。
・Novakエネルギー大臣は留任。

★20、1、24 RFE・RL
30名のモスクワの活動家、有名人、憲法改正はプーチンが死ぬまで権力に残るためのものだとして、改正に反対のmanifestoをネットで公開。新新聞は23日それを報道。これまでに8000名が署名したとする。

★20、1、24 TASS
ペスコフ。憲法改正、国民の投票はただの形ばかりのものでなく、決定的なものになる。時期と手続きは、今作成中。
・第2読は2月11日の予定。それまでに修正。

★20、1、24 BMB Russia
新内閣、21日発足。ラヴロフ、ショイグ留任。第一副首相はシルアノフ(財務省に留任)から大統領補佐官のベラウソフに。これで「カネを使う方向」へ。
オレシキンは経済開発相をはずれたが(後任はペルミ知事からモスクワ市経済担当になっていたReshetnikov)、ベラウソフの後の大統領補佐官に。
・昨年、予算の5、8%は残り、GDPの1、8%に相当する財政黒字を残した。
・株式市場は盛り上がり、記録へ。RTSは2012年以来の高さ。
・Rosimuschestvoが、経済開発省から財務省に移管された。

★20、1、24 BMB Russia
(憲法改正案、早くも20日に議会に上程され、23日には一読を全会一致で通過。恐ろしい。国家評議会は憲法に入っているが、その議長は大統領が任命し、中央・地方での政府の活動を調整し、国内外の重要な問題について方向を定めるとしてあるだけ。構成・権限不明。そして議長の解任手続き、任期も不明。さらにプーチンは議会が首相を選ぶとしていたが、改正案はその点が曖昧。)
・国家権力は大統領、議会、政府、裁判所が行うとする憲法11条は改正されておらず、そこに国家評議会はない。
・憲法裁判所は、判事を19名から11名に削減(現在15名で、この2年で4名が引退予定だった)。議会が大統領の拒否権を覆した時、大統領は憲法裁判所の判断をあおいで、拒否権を通すことができる。
大統領は、憲法裁判所、最高裁判所の判事を解任するよう議会に求めることができる。
・大統領は、首相を、閣僚は保持したまま解任することができる。
・現在は、下院は大統領の指名する首相にdat soglasiye、改正案ではutverdit。そして現在の、下院が首相候補を3回続けて拒めば、大統領は首相を任命し、同時に下院を解散することができるとの条項が残っている。
(だとすれば、プーチンの演説の趣旨は入っていない。もしメドベジェフがプーチンの演説のこの箇所に気分を害したなら、それは早とちりだったことになる)

★20、1、23 Centrasia
グレフ、ダヴォスで内々、「もしズベルバンクの50%株の持ち主を中央銀行から政府に代えて、これまでの行き方を変えるなら、自分と自分のチームの居場所はなくなるだろう」と語る。
(spending policyへの移行に反対なのか? それともミシュースチンとの関係に問題があったのか?)

★20、1、23 Meduza
新内閣
1)第1副首相 ベラウソフ・アンドレイ
2)副首相 Marat Khusnullin
(これは利権がらみで問題人物だ。タタールの建設を差配したあと、ソビャニンに請われてモスクワ市政府で建設を差配)
53歳。カザン財政経済大卒。2001ー2010年、タタール建設・住宅・公益大臣。
公営建設企業が入札を差配するシステムを作り、それをモスクワに持ち込む。ところがその企業は自分の母親の所有になっており、母親の資産莫大。
・2010年秋、モスクワ市の建設副部長。
タタールから同僚を多数招致。タタールの建設企業がモスクワでも大手となる。
Mosinzhproyektは地下鉄関係の入札を差配。
・タタールではTatstroiが入札を差配するが、この企業は彼の母親Rozaのもので、彼女は入札に関わることで100億ルーブルを得ている。そして彼女は2005年以来、英国籍を持っている。
3)副首相
 Dmitry Chernyshenko
モスクワ国立科学技術大学卒。システム・エンジニアとして、ミシュスチンと学生時代から親交。Computer graphics studioを設立して、それはインタビューまでは広告大手のMedia Arts。その株は売却。
その後2004年、ソチ・オリンピック準備へ。2014年、ソチ組織委員会議長となり、Olimpstroi副議長ともなる。
(不正には関わらず、後にプーチンに叙勲されている)
・オリンピックの後はチムチェンコの資産を運用するVolga Groupの社長。その後2015年、Gazprom Mediaの会長に。

1)Reshetnikov Maximはペルミ生まれ。大卒後、地元のIT企業Prognozで地方行政関係の仕事。2004年からのChirkkunov知事時代、その官房長。
ソビャニンに呼ばれてモスクワに。2013年、石油関係の利益から切り離された市財政を救済。その後、路上キオスクの整理。ペルミ時代のPrognozを使ってモスクワのIT化。Nash Gorod,Elektronny Dnevnik導入。
・2017年、ペルミの知事代理から知事へ。

2)文化大臣Lyubimova Olga
(正教会を信じる。廉潔的だが、ミハルコフとも共同の経歴。もしかすると強引かもしれない)
これまで文化省映画部長として、珍しいことに2015年以来の映画補助金情報をすべて公開した。
・正教会小学校で規律に飽き飽きし、大学はMGU新聞学科とロシア劇場芸術大学の劇場学科。しかしアレクシー2世に感銘を受けて正教会組織へ。正教会のテレビ番組作成。2016年第一チャンネル。2018年メディンスキー大臣に請われて、以前いたことのある映画部に復帰。
2018年には「スターリンの死」の劇場公開を阻み、外国映画の上映を35%に限る。
・ミハリル・シチェプキン名称高等演劇学校学長代理のBoris Lyubimovの娘。子供2人。

3)Kravtsov Sergey教育大臣
数学・IT教師だが、教育省でも活動。
2013年Rosobnadzor長官(これは高校の卒業試験とか統一試験を差配)となり、モスクワ社会経済科学学校(shaninka)、ピーテルの欧州大学の免許を剥奪したりして話題。
論文の盗用を野放ししているとして、批判を受けた。
(これが、最近の科学アカデミーによる摘発につながったのだ)

4)Murashko Mikhail保健(厚生)大臣
ウラルで医学を修め、若くしてコミの保健相に。2012年、Roszdravnadzorの長官代理になり、その後長官に。
偽薬品摘発。そして医師の刑事責任の軽減。野党の反発を呼んだ。

5)Shadayev Maksut(Digital Development, Communications, and Mass Media大臣)
40歳。IT企業、行政、双方の経験。選挙の時期、貴重。
2004年、モスクワ国立社会大学卒。IT企業IBS、Ascent National Research Instituteで勤務。
その後数年Reiman通信大臣の顧問。
次いでナルイシキン大統領府長官、下院議長の下で重用される。
・2014年モスクワ州のIT担当大臣で業績を上げ、キリエンコに全国のことで助言。
・2018年Rostelekom副社長。

★20、1、22 TASS
ミシュスチン、2020ー22年の予算法を改正して、プーチンの年次教書の社会政策をカバーするよう指令。改正案は28日の初閣議(?)に提出すること。一種の補正予算。(2月11日とする箇所もある)

★20、1、22 BBC Monitoring
チャイカ検事総長更迭の意味は。すでに13年間在職。(彼は北コーカサス地区大統領特別代表に。カディロフ辞任との関係は?)
後任は捜査委員会次長のIgor Krasnov。チャイカとバストルイキンの関係は悪く、双方組織の関係も悪かっただけに、奇異な人事。捜査委員会が検察に吸収される?
もともと捜査委員会は、検察の一部だったのだ。
(要するに、特捜が独立機関になっている)

★20、1、22 Irrussianality 
上程された憲法改正案では、首相は大統領が指名することになっている。
大臣指名を議会が承認することとされているが、力の省庁の大臣は例外とされている。
→議会の権限は少ししか増えない。
・他方、大統領は「連続2回以上はだめ」が「2回以上はだめ」、というのは入っている。

★20、1、21 Jamestown
カディロフ、再浮上。20日、現地の閣議を主宰。どこにも行かないと言明。
彼が辞めるという情報は、16日クレムリンの誰かがリーク。15日には、カディロフ自身の布告がネットにでたが、彼の署名はなかった。しかもそれは、13日づけになっていた。当面首相のMuslim Khuchievが代行をやるものとされていた
・カディロフは15日の教書演説で欠席。
・21日、カディロフはAdvisory Councilの設置を発表。前任者側近たちを集めるもの。知事を辞めたあとは、自分もこれに入りたいと述べる。

★20、1、21 M.T.
デカブリストを描いた映画The Union of Salvation、評判に。Andrei Kravchuk監督。エルンストとその相棒Anatoly Maximovが共同プロデューサー。

★20、1、21 Stalker Zone.org
大臣たちは、次々に外国籍を捨てている。外国の資産は、OKらしい。
・問題は有力者の子弟で、外国留学した者は将来、公職をねらえなくなる。
メドベジェフの息子はMITに入ろうとしたし、前下院副議長のジェレズニャクの子弟。ペスコフの娘はフランス。息子は英国。ミシュスチンの息子はスイスに留学中。

★20、1、21 TASS
モスクワ高裁、ナヴァリヌイの反汚職財団の住宅捜査のいくつかは違法との判決。バスマン地裁の判決をくつがえす。

★20、1、21 Interfax
ペスコフ、「メドベジェフは12月、大統領が米国でのように、政府の長も兼ねる憲法改正案を推進していた」との報道に、コメントを避ける。

★20、1、20 Meduza
チャイカは年金年齢の70歳に来年。
クラスノフはまだ44歳。
2009年の弁護士
Stanislav Markelov,記者Anastasia Baburovaの暗殺、ヴォストチヌイ宇宙港不正事件の捜査。

★20、1、20 TASS
ペスコフ、「憲法投票の態様、期日は、憲法委員会が作業を終えて初めて。いずれにしても、憲法の根幹部分にはふれていないので、投票は義務的ではない(?)。それでも大統領が、国民の声を聞きたいとしている。繰り返すが、投票はnot obligatory」

★20、1、20 Interfax
下院立法委員会クラシェニンニコフ長、言う。
憲法改正は下院の3分の2、上院の4分の3、自治体議会の3分の2。その後、public vote。
実施はstep-by-stepになるだろう(つまりいくつかの改正は、総選挙後に有効になるということだろう)。

★20、1、20 BBC Monitoring
選挙監視NPO、Golos、憲法改正については国民投票が必要だとの声明。

★20、1、20 Meduza
新検事総長クラスノフ、これまでバストルイキンのあつい信頼。ネムツォフ暗殺については、プーチンに自身で報告。
・アルハンゲリスク生まれ。Pomor国立大卒。1997年、アルハンゲリスクで検察に就職。2005年モスクワに。
チュバイス暗殺未遂等、政治事件に多く関与。
・Privateな情報を外部に出さない。目立たない。しゃべらない。
・主要な業績としては、殺人事件等を起こしていた武装ネオ・ナチ(スキンヘッド)組織を撲滅したこと。指導者はFyodor Filatov,Ivan Khutorsky,Muslim Abdullaev,Eduard Chuvashov(モスクワ地方裁判事)等。大統領府内に指示を出す者がいた。
・捜査委員会の第一次長として、FSBの次長(?)(テロ、憲法擁護担当)Alexey Sedovと親しい。
・新新聞の副編集長Sergey Sokolovとも親しい。

★20、1、20 アルジャジーラ aljazeera.com
プーチンはソ連時代のように死ぬまで権力にしがみつくため憲法改正する。
しかし「国民投票」でつまずき、全国的な騒擾を起こして、早期退陣の墓穴を掘ることになるかもしれない。

★20、1、17 Interfax
国内法が国際法に優位ということは、現在の憲法の第1章、第2章を改訂する必要はない。とTaliya Khabriyevaが言った。
(これは決定的)

★20、1、16 gilbert doctorow.com
プーチン、年次教書演説で憲法改正にふれる前に、「自分の経験では、全政党が愛国的だ。ついては全政党が内閣形成に参画するべし」(下院委員長ではすでにこうなっている。要するに、統一がだめだから挙国一致政権を作るというのだ。これでは、統一党首のメドベジェフは、自分ではだめなんだと思っただろう)。
・内閣への指揮権をめぐり、議会と大統領の間で紛争が起きるのでは?
(議会は任命権をもち、大統領は解任権を持つ。イザナギとイザナミのようなものだ)

★20、1、16 TASS
プーチン布告。「憲法改正についての提案準備のためのWG」設置。
共同議長3名。Andrei Klishas, Pavel Krasheninnikov(上下両院の法務委員長)、Taliya Khabriyeva(政府・立法・比較法研究所長)。
75名の政治家、科学者、文化人。
コサックのアタマン、イシンバエヴァ、マツエフ、シャフナザロフ、ショーヒン。
・16日にはプーチンと顔合わせ。ついで17日に第1回会合。

★20、1、16 C-News
ミシューシチンは2013ー18年、中央・地方予算に貢献。2018年税収は21、3兆ルーブルで、1年で23%増。GDPは2%成長だけだった。
・VATを集中管理し、不正をAIで発見。
・不正流通管理のため、2018年4月28日の政令No.792-Pでは、その品目を定める。タバコ、靴、香水、タイヤ、革製品、外套、下着、写真、薬。
・2018、10、1には、個人の状況統一帳(戸籍)発足。数年先には完成。EGRZAGSという。

★20、1、15 Kremlin.ru
教書は、Federal Assemblyに対して。マネージで。両院議員だけでなく、合計1300名。閣僚、憲法裁、最高裁、知事、地方議会議長、教会長、主要マスコミ等。

★20、1、15 Jamestown
12月末、モスクワで、"Russia-2024:Left Turn or National Disaster?"シンポあり。主宰はSergei Udaltsov。

★20、1、15 Kremlin.ru
15日午後には、プーチンは閣僚たちと会って(メドも)感謝。プーチン、「メドベジェフは力の問題もやってくれた。だからこれからは、それに。国家安全保障会議副議長のポストを将来もうけたい」

★20、1、15 Intellinews.com
カディロフ、健康を理由に辞任。モスクワへ移動との噂。

★20、1、15 ミシュースチン、wikipedia(続き)
2015年頃、税支払いオンライン化開始。18年7月から全員(個人?)に及ぶ。
(しかしこれは、企業にとっては昔のゴスバンク制度と同じ)
・2008年、高等経済学院に不動産経済研究所を作り、所長に。
・2020年、ナヴァリヌイは彼の夫人がどうやって9年で8億ルーブルを稼いだのか説明を求める。
・趣味はホッケー。4行詩。風刺詩。ピアノ、歌の作詞・作曲。
・夫人はVladlena。バレー教習会場、ディスコ等経営。Forbesでは豊かな夫妻として紹介されている。3人の息子。
・妹はNatalya Steninaでレストラン経営。その夫アレクサンドル・Udodovはアルカジア・ノヴィコフと共にレストランNedalny Vostokを経営。
(1、15 Intellinews.comによると、ミシュースチンは2008ー2010年、UFG Capital投資銀を率いたが、これはボリス・フョードロフと米国のCharlie Ryanが設立したもの。2007年ドイチェ・バンクに売却して、Ryanは大金を得ている。
その後ミシュースチンはVTB Capitalへ。これはVTB系。
なお、彼が是正した税不正とは、税負担を集中させた企業を作って、それを支払い期限前日に破綻させること)

・首相就任スピーチでは、年金改革維持、借金モラトリアムやらない、採取産業の国営化はやらないことを明確に。

★20、1、15 TASS
ペスコフ、「プーチンは、憲法改正を投票にかける日程と手続きの布告を出すだろう。しかしこれは、国民投票ではない。国民投票の予定はない。投票で決めることはしない」。

★20、1、15 Meduza
メドベジェフは演説内容を知らなかった。これまでメドベジェフは、総選挙で多数をとることを想定していたが、キリエンコは多党連立を唱えて、対立していた。
・プーチンは、教書演説では政府更迭に言及していない。
・メドベジェフが閣議でプーチンを前に言ったことは、「三権の間の大きな変更。プーチンが改正の通りやりやすいように、憲法117条に従い辞任する」

★20、1、15 Interfax
331カ所、1600名世論調査。54%が政府総辞職を評価。
25%は中立。16%は無関心。5%が反対。

★20、1、15 Kremlin.ru
教書演説開始 13:15
メドベジェフ、駆け込む  15:10
退陣閣議        16:30
ミシュースチン首相指名:19:10

★20、1、15 プーチン年次教書 Kremlin.ru
(あれだけ外遊してきたにもかかわらず、外交への言及はほとんどない)

新憲法は不要。「主権」重要。それは統治する権力と住民の福祉。
→(ここからすぐに)「国際合意は、人々の権利と自由を害さず、憲法に反しない限り有効」
・知事や議院は、外国籍、定住許可を持つものはなれない。大統領候補は、25年以上ロシアに定住所を持っていたもの。外国籍や定住許可をもらったことの無いもの。
・両院が、政府(内閣)形成にもっと力と責任を。
→下院が首相を任命。首相が大臣を提案。大統領はそれを拒否できない。
・ロシアは複雑なので、議会制共和国ではあり得ない。強い大統領をいただく、大統領制共和国であり続けねばならない。
大統領は政策を定め、首相、大臣を解任できる。
大統領は軍、力の機関を直接指揮できる。
そのため、それらの長は大統領が両院と協議して決める。
それは、地方の検察も同様。これまでは地方議会が任命していたが、これからは上院が任命する。こうしてやり方を単一にして、地元の利益から切り離す。
・憲法裁判所、最高裁の判事は、大統領の提案により、両院が解任できる。
同時に憲法裁は、大統領の要請で法案・政令の合憲性を審査する。(法制局化)。
・制度は主権、独立を保証するものであると同時に、社会の変化に応じた柔軟なものでなければならない。主要ポストはrotationで。
・憲法改正案には、国民の投票を。(referendumと言っていない)

★20、1、14 Meduza
大統領府は、選挙に向けて10ほどの政党をspoilerとして作る予定。その中に、Yury Dudとか、Zakhar PrilepinのFor Truth運動とか。
・3月くらいまでに形をつけないと、手続きが間に合わない。500名以上の党員とか、43以上の地区に党支部とか。
「統一」の方は、総選挙で多数がとれるよう助けてほしいのだが、大統領府は統一を見限り、社会の主要セグメントごとに政党を作って、それぞれが大統領に忠誠であるようにしようとしている。

★20、1、14 M.T.
爆弾予告電話、続く。
2020年になってから、モスクワだけで5万名避難。昨年11月末以来、新記録の110万名避難(?)。9ー10日だけで4万名。
2017年の騒ぎ以来、テレビ報道は減っている。

★20、1、24 TASS
ペスコフ。憲法改正、国民の投票はただの形ばかりのものでなく、決定的なものになる。時期と手続きは、今作成中。
・第2読は2月11日の予定。それまでに修正。

★20、1、24 BMB Russia
新内閣、21日発足。ラヴロフ、ショイグ留任。第一副首相はシルアノフ(財務省に留任)から大統領補佐官のベラウソフに。これで「カネを使う方向」へ。
オレシキンは経済開発相をはずれたが(後任はペルミ知事からモスクワ市経済担当になっていたReshetnikov)、ベラウソフの後の大統領補佐官に。
・昨年、予算の5、8%は残り、GDPの1、8%に相当する財政黒字を残した。
・株式市場は盛り上がり、記録へ。RTSは2012年以来の高さ。
・Rosimuschestvoが、経済開発省から財務省に移管された。

★20、1、24 BMB Russia
(憲法改正案、早くも20日に議会に上程され、23日には一読を全会一致で通過。恐ろしい。国家評議会は憲法に入っているが、その議長は大統領が任命し、中央・地方での政府の活動を調整し、国内外の重要な問題について方向を定めるとしてあるだけ。構成・権限不明。そして議長の解任手続き、任期も不明。さらにプーチンは議会が首相を選ぶとしていたが、改正案はその点が曖昧。)
・国家権力は大統領、議会、政府、裁判所が行うとする憲法11条は改正されておらず、そこに国家評議会はない。
・憲法裁判所は、判事を19名から11名に削減(現在15名で、この2年で4名が引退予定だった)。議会が大統領の拒否権を覆した時、大統領は憲法裁判所の判断をあおいで、拒否権を通すことができる。
大統領は、憲法裁判所、最高裁判所の判事を解任するよう議会に求めることができる。
・大統領は、首相を、閣僚は保持したまま解任することができる。
・現在は、下院は大統領の指名する首相にdat soglasiye、改正案ではutverdit。そして現在の、下院が首相候補を3回続けて拒めば、大統領は首相を任命し、同時に下院を解散することができるとの条項が残っている。
(だとすれば、プーチンの演説の趣旨は入っていない。もしメドベジェフがプーチンの演説のこの箇所に気分を害したなら、それは早とちりだったことになる)

★20、1、23 Centrasia
グレフ、ダヴォスで内々、「もしズベルバンクの50%株の持ち主を中央銀行から政府に代えて、これまでの行き方を変えるなら、自分と自分のチームの居場所はなくなるだろう」と語る。
(spending policyへの移行に反対なのか? それともミシュースチンとの関係に問題があったのか?)

★20、1、23 Meduza
1)Reshetnikov Maximはペルミ生まれ。大卒後、地元のIT企業Prognozで地方行政関係の仕事。2004年からのChirkkunov知事時代、その官房長。
ソビャニンに呼ばれてモスクワに。2013年、石油関係の利益から切り離された市財政を救済。その後、路上キオスクの整理。ペルミ時代のPrognozを使ってモスクワのIT化。Nash Gorod,Elektronny Dnevnik導入。
・2017年、ペルミの知事代理から知事へ。

2)文化大臣Lyubimova Olga
(正教会を信じる。廉潔的だが、ミハルコフとも共同の経歴。もしかすると強引かもしれない)
これまで文化省映画部長として、珍しいことに2015年以来の映画補助金情報をすべて公開した。
・正教会小学校で規律に飽き飽きし、大学はMGU新聞学科とロシア劇場芸術大学の劇場学科。しかしアレクシー2世に感銘を受けて正教会組織へ。正教会のテレビ番組作成。2016年第一チャンネル。2018年メディンスキー大臣に請われて、以前いたことのある映画部に復帰。
2018年には「スターリンの死」の劇場公開を阻み、外国映画の上映を35%に限る。
・ミハリル・シチェプキン名称高等演劇学校学長代理のBoris Lyubimovの娘。子供2人。

3)Kravtsov Sergey教育大臣
数学・IT教師だが、教育省でも活動。
2013年Rosobnadzor長官(これは高校の卒業試験とか統一試験を差配)となり、モスクワ社会経済科学学校(shaninka)、ピーテルの欧州大学の免許を剥奪したりして話題。
論文の盗用を野放ししているとして、批判を受けた。
(これが、最近の科学アカデミーによる摘発につながったのだ)

4)Murashko Mikhail保健(厚生)大臣
ウラルで医学を修め、若くしてコミの保健相に。2012年、Roszdravnadzorの長官代理になり、その後長官に。
偽薬品摘発。そして医師の刑事責任の軽減。野党の反発を呼んだ。

5)Shadayev Maksut(Digital Development, Communications, and Mass Media大臣)
40歳。IT企業、行政、双方の経験。選挙の時期、貴重。
2004年、モスクワ国立社会大学卒。IT企業IBS、Ascent National Research Instituteで勤務。
その後数年Reiman通信大臣の顧問。
次いでナルイシキン大統領府長官、下院議長の下で重用される。
・2014年モスクワ州のIT担当大臣で業績を上げ、キリエンコに全国のことで助言。
・2018年Rostelekom副社長。

★20、1、21 Interfax
ペスコフ、「メドベジェフは12月、大統領が米国でのように、政府の長も兼ねる憲法改正案を推進していた」との報道に、コメントを避ける。

★20、1、20 アルジャジーラ aljazeera.com
プーチンはソ連時代のように死ぬまで権力にしがみつくため憲法改正する。
しかし「国民投票」でつまずき、全国的な騒擾を起こして、早期退陣の墓穴を掘ることになるかもしれない。

★20、1、17 Interfax
国内法が国際法に優位ということは、現在の憲法の第1章、第2章を改訂する必要はない。とTaliya Khabriyevaが言った。
(これは決定的)

★20、1、16 gilbert doctorow.com
プーチン、年次教書演説で憲法改正にふれる前に、「自分の経験では、全政党が愛国的だ。ついては全政党が内閣形成に参画するべし」(下院委員長ではすでにこうなっている。要するに、統一がだめだから挙国一致政権を作るというのだ。これでは、統一党首のメドベジェフは、自分ではだめなんだと思っただろう)。
・内閣への指揮権をめぐり、議会と大統領の間で紛争が起きるのでは?
(議会は任命権をもち、大統領は解任権を持つ。イザナギとイザナミのようなものだ)

★20、1、16 TASS
プーチン布告。「憲法改正についての提案準備のためのWG」設置。
共同議長3名。Andrei Klishas, Pavel Krasheninnikov(上下両院の法務委員長)、Taliya Khabriyeva(政府・立法・比較法研究所長)。
75名の政治家、科学者、文化人。
コサックのアタマン、イシンバエヴァ、マツエフ、シャフナザロフ、ショーヒン。
・16日にはプーチンと顔合わせ。ついで17日に第1回会合。

★20、1、16 C-News
ミシューシチンは2013ー18年、中央・地方予算に貢献。2018年税収は21、3兆ルーブルで、1年で23%増。GDPは2%成長だけだった。
・VATを集中管理し、不正をAIで発見。
・不正流通管理のため、2018年4月28日の政令No.792-Pでは、その品目を定める。タバコ、靴、香水、タイヤ、革製品、外套、下着、写真、薬。
・2018、10、1には、個人の状況統一帳(戸籍)発足。数年先には完成。EGRZAGSという。

★20、1、15 Kremlin.ru
15日午後には、プーチンは閣僚たちと会って(メドも)感謝。プーチン、「メドベジェフは力の問題もやってくれた。だからこれからは、それに。国家安全保障会議副議長のポストを将来もうけたい」

★20、1、15 Intellinews.com
カディロフ、健康を理由に辞任。モスクワへ移動との噂。

★20、1、15 ミシュースチン、wikipedia(続き)
2015年頃、税支払いオンライン化開始。18年7月から全員(個人?)に及ぶ。
(しかしこれは、企業にとっては昔のゴスバンク制度と同じ)
・2008年、高等経済学院に不動産経済研究所を作り、所長に。
・2020年、ナヴァリヌイは彼の夫人がどうやって9年で8億ルーブルを稼いだのか説明を求める。
・趣味はホッケー。4行詩。風刺詩。ピアノ、歌の作詞・作曲。
・夫人はVladlena。バレー教習会場、ディスコ等経営。Forbesでは豊かな夫妻として紹介されている。3人の息子。
・妹はNatalya Steninaでレストラン経営。その夫アレクサンドル・Udodovはアルカジア・ノヴィコフと共にレストランNedalny Vostokを経営。
(1、15 Intellinews.comによると、ミシュースチンは2008ー2010年、UFG Capital投資銀を率いたが、これはボリス・フョードロフと米国のCharlie Ryanが設立したもの。2007年ドイチェ・バンクに売却して、Ryanは大金を得ている。
その後ミシュースチンはVTB Capitalへ。これはVTB系。
なお、彼が是正した税不正とは、税負担を集中させた企業を作って、それを支払い期限前日に破綻させること)

・首相就任スピーチでは、年金改革維持、借金モラトリアムやらない、採取産業の国営化はやらないことを明確に。

★20、1、15 TASS
ペスコフ、「プーチンは、憲法改正を投票にかける日程と手続きの布告を出すだろう。しかしこれは、国民投票ではない。国民投票の予定はない。投票で決めることはしない」。

★20、1、15 Meduza
メドベジェフは演説内容を知らなかった。これまでメドベジェフは、総選挙で多数をとることを想定していたが、キリエンコは多党連立を唱えて、対立していた。
・プーチンは、教書演説では政府更迭に言及していない。
・メドベジェフが閣議でプーチンを前に言ったことは、「三権の間の大きな変更。プーチンが改正の通りやりやすいように、憲法117条に従い辞任する」

★20、1、15 Interfax
331カ所、1600名世論調査。54%が政府総辞職を評価。
25%は中立。16%は無関心。5%が反対。

★20、1、15 Kremlin.ru
教書演説開始 13:15
メドベジェフ、駆け込む  15:10
退陣閣議        16:30
ミシュースチン首相指名:19:10

★20、1、15 プーチン年次教書 Kremlin.ru
(あれだけ外遊してきたにもかかわらず、外交への言及はほとんどない)

新憲法は不要。「主権」重要。それは統治する権力と住民の福祉。
→(ここからすぐに)「国際合意は、人々の権利と自由を害さず、憲法に反しない限り有効」
・知事や議院は、外国籍、定住許可を持つものはなれない。大統領候補は、25年以上ロシアに定住所を持っていたもの。外国籍や定住許可をもらったことの無いもの。
・両院が、政府(内閣)形成にもっと力と責任を。
→下院が首相を任命。首相が大臣を提案。大統領はそれを拒否できない。
・ロシアは複雑なので、議会制共和国ではあり得ない。強い大統領をいただく、大統領制共和国であり続けねばならない。
大統領は政策を定め、首相、大臣を解任できる。
大統領は軍、力の機関を直接指揮できる。
そのため、それらの長は大統領が両院と協議して決める。
それは、地方の検察も同様。これまでは地方議会が任命していたが、これからは上院が任命する。こうしてやり方を単一にして、地元の利益から切り離す。
・憲法裁判所、最高裁の判事は、大統領の提案により、両院が解任できる。
同時に憲法裁は、大統領の要請で法案・政令の合憲性を審査する。(法制局化)。
・制度は主権、独立を保証するものであると同時に、社会の変化に応じた柔軟なものでなければならない。主要ポストはrotationで。
・憲法改正案には、国民の投票を。(referendumと言っていない)

★20、1、14 M.T.
爆弾予告電話、続く。
2020年になってから、モスクワだけで5万名避難。昨年11月末以来、新記録の110万名避難(?)。9ー10日だけで4万名。
2017年の騒ぎ以来、テレビ報道は減っている。
★20、1、18 The Bell
憲法は27年前。その後2008年1度、大統領任期を4から6年に変えたのみ。
・今回憲法改正WGは有名人75名。形だけ(しかもプーチンのスピーチ翌日には第1回会合を行っており、すべて準備されていた。法律専門家は11名のみ)
結果は国民投票にかけられるはず。
・下院が首相を「提案」する。これまでは大統領が提示して、下院が3度拒絶すると解散できた。
・下院が首相が任命する大臣を投票で承認(ボロージンの言っていたとおり)。大統領はその大臣を拒否できない。
(しかしプーチンはその年次教書で、「ロシアは議会制共和国にはならない。役人が違法なことをする時、大統領はやめさせることができるべきだ」)
・力の機関長は大統領が指名して、下院と協議する。
・大統領候補は25年以上ロシアに居住→ホドルコフスキー、ナヴァルヌイはアウトになる可能性。
・憲法裁は、法案を審査する権限をもらう。他方下院は上院に、憲法裁、最高裁判事解任を提案できる。これまでは裁判所自身が提議していた。
→憲法裁判所は法制局化。
★20、1、17
政府退陣で、株・ルーブル高へ。
★20、1、17 TASS
16日、下院はミシュスチン首相を承認。383名支持、41名棄権。
ミシュスチン、演説の後、議院と質疑応答。「priorityは市民の実質所得増、ビジネス保護、行政の質向上」
ヴォロージン、「何人かの大臣は留任させるんだよ」
続いて共産党のカーシン、「農業省、変えないな?」
★20、1、17 The Independent
Mary Dejevsky、「プーチン院政」だけではない。
★20、1、17 The Daily Telegraph
Mark Galeotti。「プーチンは残る」より「プーチン、去る準備」。
★20、1、16 Wikipedia
Mikhail Mishustin
1966年3月3日、モスクワ州Dubna生まれ。父はベラルーシ生まれでシェレメチェヴォ空港で保安(?)、安全(?)部門。母は看護婦で、ルブリョーフカに0、78haの土地を持つ。
・彼はモスクワ工作機械・工具大学の夜間コースに入り、後に全日制に引き上げられている。徴兵は免除され、1989年、自動化設計で卒業。
・1989ー1998年は、ビジネス。西側コンピューター導入のため、「国際コンピューター・クラブ」を作り、展示会。
・1998年 政府の国税庁の税歳入システム・コントロール補佐官。長官はボリス・フョードロフ。
税務省次官に昇進。税個人番号、電子署名を導入。公益部門とのデータ統合。
・2004年3月、経済開発省下のロシア不動産管理庁長官に。課税用の土地価格台帳作成。2年間で全国のものを整備。2006年に土地税導入。
・2006年12月 連邦経済特区庁長官に。
タタールのAlabuga、リペツク、ドブナ、トムスク、ゼレノグラドに設置(すべて成功だ)。ここで「手続き統一窓口」。
・2008年2月、「グレフ大臣との約束。つまり仕事を終えたのでやめた」
・2008年、UFG Capital Partners等で、ベンチャー・ファンド、不動社ファンド、地方ビジネス・ファンド立ち上げ。
・2010年4月 国税庁長官に。データの浄化→付加価値税の不正と戦う。
・不正との戦いと、企業のための便宜向上を両立。納税者のために勤務時間延長
電子監査可能になり、小企業への出張監査激減。以前は10件に1。現在は4000件に1。
・2013年 モスクワで、世界税務行政フォーラム(OESR)。G20も含めた51カ国。ミシュースチン、副議長に選ばれる。
・クラウド税務を導入し、データ・フォーマットも全国統一→データ検索容易に。
・地方にデータ加工センターを設置。財務省、国税庁、国庫庁等のベースを統合。
・2015年から
★20、1、16 Meduza
議院内閣制ではない。下院は強くなるが、国家評議会に権限をとられるだろう。国家評議会で、プーチンは「知事の役割が拡大」と言った。(しかし上院との兼ね合い、問題に)
・国家評議会は大統領、上下両院議長、各会派リーダー、知事、何人かの前知事。
キリエンコが担当し、実際の事務は大統領府で地方政治担当のアレクサンドル・Kharichev。
・国家評議会は、憲法に権限をはっきり書いておかないと、カザフスタンでナザルバエフ下の国家安全保障会議が起こしているような問題を起こす。
・国際合意は憲法に反しないこと、人権・自由を抑圧しない限り、実行される。
「憲法にかなう限り」は、これまでと同じ。
・プーチンは、国家評議会ではなく、国家安全保障会議に行くかもしれない。ナザルバエフのように。
★20、1、16 Kremlin.ru
憲法作業グループ(憲法改正WG)第1回会合をプーチンと開く。プーチン、「議会の権限はあがる。しかしロシアは大統領制共和国であり続ける。大統領は法を犯す役人、不正な役人をポストからのぞけるようでなければならない。でなければ、ロシアは治まらない。」
「署名した国際合意でも、憲法に反していれば実行されない」
★20、1、16 Alexander Baunov,Twitter
これまでの2004ー07年のフラトコフ、2007ー08年のViktor Zubkov首相と異なり、Mishustinはプーチンより12歳若い。つまり彼の後に、大統領を2期できる。
そしてプーチンと共に勤務したことはないし、FSBでもない。ホッケーは共にするが。
★20、1、15 プーチン大統領年次教書
★20、1、14 Kremlin.ru
プーチン、クレムリンでクドリンを招致。会計検査院25周年で。会話はサイトにアップ。
プーチンはよく会っていることを強調。national projectの重要性を強調。
クドリン、「重点分野を念入りに監査している。罰するより、問題を解決することに重点。丸太の輸出に問題」
「近く、ロスアトム、Rosavtodor,Rosneftegaz(ロスネフチ)、ガスプロム、ロステックを審査する」
「政府調達に問題があり、昨年は1130件に審査」
★20、1、11 The Bell
世界で2億人ユーザーの、World of Tanksというゲームあり。それを売っているWargaming社はキプロスで、主としてベラルーシ人がやっているのだが、World of Tanksを開発したロシア人のVyacheslav Makarovは、このほどブロックチェーンによる政党「直接民主主義党」を設立、政府に認められる。
★20、1、10 Www.rt.comResonance Consultancy格付けで、ロシアは世界で5位のBest大都市に。昨年より1位上昇。
ろんどん、NY,ぱり、東京に次ぐ。ロシアの次はドバイ、シンガポール、バルセロナ、LA、ローマ。
モスクワでは特に文化、建築、料理が評価されている。
★20、1、7 The Times
貧困 8人に1人(12%)は月に150ポンド以下で生活。
今やロシアの最低賃金は12130ルーブルで、ウクライナの4723ヒュブナを下回るに至った。ウクライナが最低賃金を13%引き上げたからである。
★20、1、6 Meduza
プーチンの娘はkaterina
TikhonovaとNomeko取締役のMaria Vorontsovaだと思われている。Tikhonovaは最近のMGUの拡張で主要な役割を果たした。
★19、12、26 Centrasia
プーチンの娘と目されるKaterina Tikhonva、政府に新設の体育・スポーツ発展評議会に入る。
啓発活動のための団体。
★19、12、26 The Bell
19日FSB襲撃犯人は一人。発生は6時頃。クレムリンではプーチン主宰でFSB記念日のレセプション。
39歳のEvgeny Manyurov。警備会社勤務。だから武器を持っていた。母親によるとFSBを憎んでいた。
FSBでの死亡は2名。負傷が5名。
・FSBにとっては大きな屈辱。1987年、Lust青年がセスナで赤の広場に着陸した事件を思い出させる。
★19、12、24 Vesti.ru
(ロシア・農業)プーチン、Adygeaで農園視察。野菜、酪農。近くstate coucilでagribusiness特集やる予定。
medical center370建設されたうち、64はまだ開いていないとか、農機用燃料が高すぎるとかの苦情を聴取。
★19、12、24 BBC Monitoring
ヤブロコ、ピーテルのNikolai Rybakovがこれまでの党首Emila Slabunovaを党大会での選挙で破って新党首に。132対69。
彼はよくテレビでコメンテターター。
★19、12、23 Centrasia
FSB襲撃犯人Manyurovは、ウクライナに根城を置く白人優位主義者たちのサイトのメンバー。7000名ほど。
イルクーツク、ロストフ、モスクワに支部。Manyurovはモスクワ組織に入っていた。Manyurovというチュルク系の名は、たぶん偽名と思われたのだろう。登録は受け入れられている。
この組織は個人情報を集めないし、今回の襲撃事件にも関与を否定している。
・ロシアのスキンヘッド(「ロシアの行進」を組織)は2014年弾圧され、クリミア、東ウクライナに逃避した。一部はウクライナ政府側に入って、戦っている。現在、和平を妨害している。12月ゼレンスキー政府は、こうした守護者にウクライナ国籍を与える法律を上程。
・白人優位主義者の中心人物は現在、Farukhovich。
★19、12、20 TASS
VTsIOM、テレビ問答直後のプーチンApproval ratingは64%、Trustは69、3%。
★19,12,20
プーチンは19日の年次記者会見で大統領の任期、2期連続。憲法の規定について「『連続』を削除してもよい」。
★19、12、19 Centrasia
夜10時頃、FSBの受付前(クズネツキー・モスト)、街頭から射撃。3名の犯人。うち1名は警官の制服。
警官1名死亡。犯人は全員死亡。
10時20分にはMASHがネットで実況中継を始める。
10時24分にはペスコフが、プーチンに報告されたと言う。
★19、12、19 Kremlin.ru
プーチン年次記者会見で、RIAのElena Glushakovaの憲法改正や三権分立の質問に対して、思いつきではなく、少しは考えているような調子で、
「新憲法を起草する必要はない。特に現在の憲法の第1部は変える必要ない。他は変更あり得る。大統領の任期については、「続けて2期以上はいけない」を「2期以上はいけない」に変えてもいい。
★19、12、18 Meduza
イングーシの寡占資本家(コングロマリットSAFMAR所有。家族資産額56、5億ドルでロシア1)Mikhail Gutseriyev、息子Saidが自分の会社Fortelnventを使って、無関税で3200万ドル分の原油をトルコに輸出、それがウクライナに再輸出されかねないとして、家宅捜査を受けたというニュースが出回り、本人はそれを否定。
★19、12、17 Kennan Institute
独立メディア、雨後の竹の子。1990年代と同様。コメルサント、Meduzaを経てTaisia BekbulatovaはKholodを設立。
こういうのは、スタッフがおらず、外部の原稿に謝金を払うシステムなので、弾圧のしようがない。
MBK Media、The Bell,Mediazona、Colta.ru(文化)、YouTubeでYuri Dud。Leonid Parfenovも。Nikolay Solodnikovの「Eshche ne Pozner」、Elizaveta OsetinskayaのRussikieNorm、The Insider、元「雨」の編集長Roman BadaninのThe Project。
★19、12、16 Meduza
ナヴァリヌイ、BellのElizaveta Osetinskayaのインタビューを受ける。
「当局によって反汚職財団の口座は押さえられており、最低(賃金、賃料)費用しか引き出せない。→クラウド・ファンディングかあ、Bitcoin,PayPal等に移行。
個人の口座は閉鎖されていない。自分自身は欧州人権裁判所での案件のため、Dmitry Ziminから報酬をもらっている。」
この1年半、労働組合への働きかけで、時間の半分を使っている。特に医者のグループ。
★◇19、12、14 Zavtra
ヴォローシンがCoorinatorにメドベジェフに任命された専門家会合は、力のあるもの。ヴォローシンは政府官房長になったかのように、あらゆるところ(力の機関を含め)から資料を要請でき、首相に提言できる。2015年メドベジェフは、「これはシステムに入る機関である」と言明している。
・ヴォローシンの父親はStal Isaakovichでユダヤ系。いじめられたこともある。
ヴォローシンはユマーシェフの下で次長をやっていた。
→この人事はリベラルの復讐を意味する。
・専門家会合にはグレフ、高等経済学院のクズミノフ、マウ、RSPPのショーヒン、対外経済銀行のシュヴァーロフ等がメンバー。一種の政府の社外取締役会だ。
★19、12、11 R.G.
ノルマンディ会合の次の日、モスクワで人権評議会会合。新しいメンバー。
Council for the Development of Civial Society and Human Rights(SPCh)。
Valery Fadeevが議長。
ウクライナが話題に。人権と言っても、政治的。クリミア併合に関わったロシア人6000名が刑事告発されていて、ウクライナに行くと逮捕されてしまう問題を何とかしろ。
東ウクライナで国境をウクライナ軍にゆだねれば、ユーゴ並の虐殺が起きるだろう。右翼とゼレンスキーの会合をみただろう?
他にReznikがモスクワでの政治集会の問題に言及。Sokurovが「ロシアをReinventしろ」と言ったのに対して、レーニンを持ち出してはぐらかす等。
★19、12、10 Centrasia
10日、ミュンヘンの病院で心臓手術中のルシュコフ、死去。
★19、12、9 Awful Avalanche
ジューコフは1998年7月生まれ。父親は宇宙飛行士。
自然科学から政治学に転じ、リバタリアン。ナヴァリヌイに失望。
私生活について語らない。
★19、12、6 RFE
ジューコフは、すでに1ヶ月釈放運動が行われた結果。ジューコフは青年のアイコンにのしあがった。
(釈放は、父の保守的仲間たちの擁護によるもの)
★19、12、6 Www.rt.com
高等経済学院の政治学専門でYoutube Bloggerの学生、エゴール・ジューコフ、7月デモの関連で執行猶予つき3年の判決で釈放。2年間ネットを使ってはいけない。
勝利と見なされる。
★19、12、5 Government.ru
メドベジェフ、恒例の大規模テレビ会見。
★19、12、5
ナヴァリヌイ、メドベジェフ夫人がVTB所有のジェット機で飛び回っていると非難するビデオをアップ。
★◇19、12、4 Meduza
イーゴル・チュバイスなる記者(?)、政府を批判。「歴史を改編して、過去とのつながりを切った。国の哲学を頻繁に変えた。重要な文書を機密扱いにした」点で、ロシア帝国以下だとし、野党勢力に現在の実質的なソ連エスタブリッシュメントの転覆をよびかけ、それによって歴史のつながりを回復し、新しい「ロシアの春」とすることを呼びかける。
(大統領選挙にめがけて、情勢がどんどん流動化しかねない?)
★19、12、3 BBC Monitoring
ナヴァルヌイ、3日新たなビデオをYoutube。大銀行頭取と国営テレビ局女性記者の関係について。
★19、12、3 Www.johnhelmer.net
Poznerがユマシェフにインタビュー。これはエリツィン・センター主宰。
・1997年 チェルノムイルジン首相がエリツィンに頼んで、チュバイス大統領府長官を第一副首相に。チュバイスは大統領府が嫌いだった。政府に部下のMaxim Boyko、クドリン等を連れて行ってしまった。チュバイスの後任となった自分が、この空席をどう埋めるか考えていた時、チュバイスが「ピーテルで一緒に働いていた(実際にはクドリンの推薦)」としてプーチンを紹介してきた。これは97年3月。
・ネムツォフは一時、大統領候補としてNo.1だった。しかしスヴャスインヴェスト民営化の時、フリードマンとアルファ・グループは入札に負けたのだが(ところでAVENは現在英国在住)、このときドレンコがNTVで激しい政府批判を展開し、政府を辞任に追い込む。ネムツォフはこのとき政府にいて、99年に調べると彼の支持率は2ー3%しかなかった。97年秋頃には30%あったのに。
・プーチンは優れていた。抜きんでていた。リベラルにも保守にも受け入れられた。国の復興という目的を強く持っていた。
「家族」が、ユマーシェフが、ベレゾフスキーが彼を引き立てたという観測があるが、何よりエリツィン自身である。ベレゾフスキーは10年間でエリツィンに2度しか会っていないような人物だが、98年夏、ステパーシン辞任のうわさを聞きつけると、フランスで休暇中のプーチンのところに飛んでいき、おためごかしに「あんたが首相になるという・・・」。プーチン相手にせず。
・ある時、FSB長官としてのプーチンが自分に電話してやってきて、「プリマコフ首相に、ヤブリンスキーを監視するように言われた。政治に介入するというKGBの誤りを繰り返したくない。これがエリツィンの意向なら、自分は辞任する」。
ユマーシェフは、エリツィンはそんなことを考えていないことを100%請け合う。
・「自分がプーチンについてこんなことを言ったのは、「家族」がエリツィン辞任後の自分たちの安全のためにFSBのプーチンと手を握ったのだ、という観測が今でも根強いため。本当のことを記録に残したい」
(ユマーシェフが何で今、これをやったのか、定説なし。チュバイス系のリベラルをもり立てるためだ、とか、プーチン以上の保守的な者が大統領になって「家族」をいじめるのを防ぐためだ、とか)
(この記事は、シロビキの間では、プーチンのトルコ、イスラエルへの接近、米国への譲歩、国防予算削減、ベネズエラ・シリア・ウクライナの間での「取り引き」は裏切りだという声があるとする)
★19、12、3 TASS
プーチン、外国のカネで不特定多数に情報をばらまく法人・個人を「外国エージェント」と指定する、法改正に署名。
なにも罰則はない。誰の利益を代表しているかを明らかにしてくれればいいのだ。
米国に対する報復として必要になる場合に備えて。
★19、12、2 TASS
VTsIOM、10月30、31日、1600名を電話世論調査。
50%が現在の生活に満足、25%が部分的に満足、22%が不満。
・将来に楽観的なのは25%、41%はなにも変わるまい、23%は悪くなる。
★19、11、30 The Bell
(The Bellの設立者Elizaveta OsetinsayaがAvenとインタビュー。Avenはこのごろ、1990年代を振り返る本を出し始めている。「1990年代はまだしかるべく総括されていない」。プーチン交代もあり、1990年代の良い側面を見直す動きが出ている。リベラリズムの揺り戻しとでも言うか)
★19、11、29 The Atlantic
アネクドート、ジョーク
カバーエヴァ「この前子供のKremをヴォロージャに頼んだら、Krimiyaと間違えたの。もうKolyaskaを頼めない。怖くて」
★19、11、26 Dances with Bears
Yukosは、かつての損害500億ドルの補償をロシアから得る権利を欧米の裁判所で勝ち取っている。しかし実際にはロシアが払うはずもなく、ホドルコフスキーたちが欧州にあるロシア政府資産を差し押さえようとした試みもだめだった。
しかしホドルコフスキーはマン島、オランダ、キプロス、ジブラルタル等に隠してあった資金を徐々に引き出している。Mikhail Brudno、Lonid Nevzlinとともに。
・しかし彼とユーコスの弁護してきた米国のBruce Misamre、David Godfrey,Steven Theedeは、これまでに数百万ドルをもらっているにもかかわらず、より多くを求めて内紛。みさもれはGodfreyとTheedeをニュー・ヨーク州立裁判所に訴え、1350万ドルを求める。
★19、11、27 Paul Goble
Gontmakherは「かつてフランシス・福山は、リベラル民主主義に代わるものはない」と言ったが、「Feudalism 2.0」というものが就中ロシアに現れた、と言った。
(どこでだろう?)
★19、11、23 The Bell
Konstantin Malofeevなる実業家。君主制・正教会を奉ずる。かつて公正党に入ろうとして果たさず。傲岸だった。
・ホールディング会社のTsargradを所有。しかしその傘下企業のほとんどは赤字。特にメディア部門は14ー18年に1570万ドルの損失。
彼がいったいどこから金を得ているのか、不明。
★19、11、23 Www.rt.com
(ロシア史・現代)ユマーシェフ、Posnerとのインタビューで、「プーチンがFSB長官だった1998ー1999の間、プリマコフが彼を2回、追い出そうとした。2000年の大統領選への出馬を考えていたからだ。しかしエリツィンはプリマコフを後継にしようとは思っていなかった。古いので。さらにプリマコフはプーチンに、ヤブリンスキーをいつもスパイしているよう圧力をかけ、プーチンはこれを断った。そして自分に相談してきた。プーチンは、エリツィンがそのような政敵監視を是認するのだったら辞任すると言った」
★19、11、22 BBC Monitoring
ユマシェフ、Vladimir PoznerとのインタビューをYoutubeに搭載。「今プーチンに聞いてみろ。99%の確率で、2024年には辞めるというだろう」。
★19、11、20 M.T.
市民の権利意識が急上昇。
(世論調査)10月24ー30日、Levadaが50地域で1616人調査)
言論の自由を重要とする者が2017年の34%から58%に。
公正な裁判は、生命・自由の安全(78%)、医療(70%)に続いて3番目に重要。64%(17年は50%)。
しかし平和な集会の自由は28%。情報入手の自由は39%、宗教の自由は40%でそれぞれ低い。それでも10%以上の上昇。
★19、11、19 WP
米国記者George Feifer、12日L.A.自宅で死去。85歳。
頻繁にソ連、ロシアを訪問。ロシア人の生活・文化についての書籍を何冊も出版。
★19、11、16 RIA
「新ロシア」党首のニキータ・イサエフ(42歳)遊説中で、列車で急死。
★19、11、15 Meduza
科学アカデミー、その総会で、科学教育省に対して勧告を全会一致で採択。
「外国との自由な学術交流は、学問・科学の発展に必要」。
同時に、Lebedev物理研究所への最近の捜査を非難。
★19、11、15 The Bell
アラ・プガチョーヴァの夫、コメディアンのMaksim Galkin(43歳)、10月初めノヴォシビルスクでの公演でプーチンを批判。「彼が火星征服を考え、我々はベルトを締めるよう言われる。」。そして彼を、マフィアのボスのスラング「パハン」と呼んで、笑いをとる。
・最近このヴィデオに皆気がつき、この1週間でSNSで25万回言及される。
・彼は特に反政府ではないが、夏にはGolunov、Pavel Ustinovを擁護する発言をした。
★19、11、15 Jamestown
カルムイキアで、モスクワによる恣意的な人事への怒り、表面化。まだおとなしいが。
10月27日、首都Elista(人口10万)で、2500ー4500人の無許可集会。
世界各地でも、ロシア大使館に対してデモ。
ドネツから転任してElista市長に任命されたDmitry Trapeznikovを国から追い出し、この人事を受け入れたBatu Khasikov知事の退任も求めるもの。
市長直選の是非についての住民投票実施も求める。
前知事で、現在上院議員のAleksey Orlovの辞任も求める。
★19、11、14 Jamestown
ダゲスタン、農村のMeusishaで、当局の運河建設に反対(不要。浪費)する住民運動をFSBが弾圧。騒ぎになっている。アルハンゲリスクでのゴミ騒動などと同じ。
★19、11、14 Jamestown
11日のR.G.インタビュー、Patrushev冷戦時代の大国競合観を披瀝。これは国家安全保障会議強化ののろしなのだ。情報分析の統合を考えている。13日SC通信によれば、彼は「情報・分析システム」構築の状況について、各省庁間会合を主催している。
★19、11、14 REGNUM
ロゴージン、数々の企業に関与。不当利益を得ているのでは? (企業・法人はロスコスモス関連。不動産とか保険とか。ロゴージンが理事長であってもおかしくないのでは?)
極東コスモドロムの建設が遅れていることも怪しい。タタールの「カザーニ」社がゼネコンになっているが、税金滞納。
(これはロゴージン以前からのことだろう)
・ロゴージンの2018年所得は2950万22ルーブル。本来の給料はこのうち2347万119ルーブル。これでベンツS560とBMW(1200CC)を持っている。夫人の所得は333万6228ルーブル(これは正常ではないか?)。
・ロスコスモス傘下企業の一つに、コンスタンチン・ロゴージンなるものが社長になっている。息子?
★19、11、13 www.noyardstick.com
10月、知事の支持率、平均で65%。記録。Levada。プーチンの支持率に3%劣るだけ。
新任の知事の支持率はふつう高い。2017ー2018年、通常のレベルの2倍の率で、20名もの知事が更迭されたことが大きいのでは?
「統一」地方支部を知事が率いることが、これから多くなる?
★◇19、11、13 Snob、Bovt
Levadaは、60%が根本的な変化を求めている(2年前は40%)と言うが、これはペレストロイカ、革命を求めているのではない。自分の生活条件の根本的な変化を求めているにすぎない。上への依存心理はなにも変わっていない。青年の44%が海外移住を望んでいるというが、実際に移住するものは少ないし、簡単に移住できるものではない。
・「変化」が望ましい分野として40%のものが医療、日常サービス、次に教育の公平性、所得再配分。
政府と大統領を代える、は13%のみ。
・74%が政府による経済統制、価格統制を支持。市場派は18%のみ。
・ただし、現在の政府でも根本的な変化は可能とするのは34%のみ。53%は政治体制の変化がなければ無理だとする。
・しかしその「政治体制の変化」というのは、民主化ではない。自由選挙・民主主義をPriorityとするものは10%のみ。力の機関の力削減は5%のみ。私的所有権の保護は4%のみ。
そして45%の者はすべての権力を1人に集中することを支持(ただしほぼ同数が、権力を分散して相互に監視させることを支持)。
★19、11、12 Meduza
プリゴージンのCatering、Concord社の持ち主、プリゴージンからDevelopment Corporationに移動。10月30日。
そしてCEOにはEduard Kozmin。元食肉工場長。
Development Corporationは27歳のYekaterina Roslikovaが社長。彼女は、Wagnerの訓練基地をクラスノダールに作った建設企業Megalineの弁護士。
・以上の変化は、Concordが大きな債務支払いを終えた後に起きた。
(Concordは傭兵事業のために借金を抱え、それをMegalineに飛ばし、Concordの権利は自分の愛人に移したのではないか?)
★19、11、11 Www.rt.com
プーチン、11日会議。ヴォストーチヌイ宇宙基地、その他公共工事での不正絶えないことをぼやく。「何10件も刑事告発」。
・ペスコフ、「ヴォストーチヌイでは、110億ルーブル横領。うち35億は回復した。この問題は、ロスコスモスの以前のスタッフの問題。」
検察は2014ー18年、140件の刑事告発。30名以上が懲役。
★19、11、11 TASS
上院議員・国家主権擁護委員長Andrei Klimov、外国資金をもらっているブロガーを外国エージェントと指名する可能性に言及。
★19、11、8 TASS
下院に、(ブロガーのような)個人でミニコミをする者にもForeign agent法を拡大し、法務省への登録を義務づける動きあり。第1読通過。
しかし、西側がロシア・メディアへの締め付けを強めていることへの報復として。
★19、11、8(?) The Bell
電子機器(スマホ等)にロシアのアプリを最初から搭載することを義務づける法律、下院第一読会を通過。20年7月発効予定。
Appleを狙い撃ち。
大統領府が旗を振っている。他に、外国人が大きなIT企業の株20%以上を所有するのを禁止する法律、すべての電子メールの使用者のIDを明らかにすることを義務づける法律が俎上に。
★19、11、7 Intellinews.com
知事の支持率(算定法不明)これまでの最高65%に達する。プーチンの68%に迫る。
理由は?
1)5月布告の多くが地方にゆだねられた。教師や医師の給料引き上げ等。
2)連邦政府がいくつかの州をデフォルトから救った。
3)インフラ投資の効果。
カザン、ソチ、クラスノダールでは、実質生活水準がいいために、人口が中央から逆流している。
クラスノダルの人口はこの2年で倍増。
・知事の人気は高いかもしれないが、「統一」は最低で、32、2%。
★19、11、7 BMB Russia
カーネギーとLevadaの共同世論調査。
社会での決定的な変化を求めるものが、2年前の42%から59%に上昇。今のままでいいというのは8%。残りはマイナーな変化を求める。
53%は、変化は政治体制が大きく変わらないと無理、とする。
・しかしどういう変化を求めるかと言うと、給料と生活水準上昇が24%で最大、政府と大統領を変えろという者が13%。
現在のエリートへの苛立ちは大きくなっている。「新しい者たちを」との声。
★19、11、6 Centrasia
オリガルフのGutseriev Mikhail、Rost銀行、Bin銀行を巡る一連の不正取引(政府資金を着服?)で裁判所で多額の罰金へ。存続が危ぶまれる。
★19、11、5 Paul Goble
任命された知事と、公選された市長の間の摩擦が増えている。1990年代を思わせる。
しかし当時は、クレムリンは市長を使って、公選で選ばれた知事の権力を弱めようとしていたので、構図が異なる。
★19、11、4 新新聞
Sovereign Netの動きは、素人的。関連機器を売りたい企業の利益もからむ。
基本的には、「西側がいつインターネットからロシアを閉め出すかわからない。ついては、そうなる前にロシアだけでやっていける体制を作っておこう」というもの。
(イントラネットにしかならない。ドルを使わないことと同じ)
・国内の利益も割れている。通信省などは、光ケーブルの認証権限を得られるのだったら、御の字と考えている。
DPI(Deep packet inspectio)を製造する企業は舌なめずり。
・デジタル開発省内部は分裂している。反対する者もいるが、Oleg Ivanov次官は、包括的な鎖国の先頭に立っている。
★19、11、1 M.T.
"Sovereign internet law"発効。しかし、これから実験。
これは外国から大量ハッキング等があった場合、別のドメイン・システム(DNS)用いることで、ロシアのシステムを外部から暫時切り離せるようにするもの。
2021年1月に実施を予定。
・プロバイダーに、Deep packagen(DPI)購入を義務づける。これはロステレコムが15%を所有するRDP.RUが生産するもの。
悪質サイトを閉め出すことができる(?)
★19、11、1 TASS
モスクワのトベルスコイ地裁、Memorial Human Rights Centerがイングーシでのウェブ・サイトにForeign Agentと表示していなかったというRoskomnadzorの判断のみを根拠に、30万ルーブルの罰金判決。
★19、11、1 Www.raamoprusland.nlプーチン経歴。
最近ピーテルの歴史・政治文書国立文書館で、当初のプーチンについてのKGBの内部評価展示。
良い評価がされているが、B級であり、リーダー的資質は指摘されていない。技量も中級上。
・KGBの401番学校を終えたあと、彼はエリートの対外第一局ではなく、傍聴担当の第2局に任命。
・後にYuri Andopov学校を終えてドレスデンに。このときは第1局。
しかしドレスデンではStasiとのリエゾンが任務で、花形のスパイ募集・運用ではなかった。
・帰国して、行き場がなかったようで、予備に入れられた。そして大学、市役所へ。
・つまり彼はKGB本部での内情、運営を知らず、軍曹(Major)で勤務を終えたのだ。大尉だったことになっているが、それは退役時に年金のための特別昇任。
・だからFSBを率いた時には、昔の先輩の言うことを聞いていた。
・大統領になってからも、FSBの「主流」に依存。国内の不安定も対症療法でしのぎ、本当の原因を除去しない。外国についても、誤った見方を吹き込まれて、時々失敗する。
★19、10、28 AP
ソ連時代の反体制家ブコフスキー、英国ケンブリッジで76歳で心筋梗塞で死去。1976年に追放されていた。
12年間、牢獄、精神病院。
★19、10、26 The Bell
Presidential Council on the Development of Civil Society and Human Rights(大統領人権委員会)人員異動。保守化。
これまでも、Minorな事案でしか発言権なかったのだが、今回長ミハイル・フェドートフ(70歳)更迭。代わってあのExpertの編集長だったValery Fadeev。彼はこのごろ、取り締まり体質の発言を繰り返している。一頃スルコフについて、テレビの番組司会者になっていたが、そこでグトコフに「君は国外にでるべきだ」。
今回除去されたのは、いずれも政府に批判的な連中。弁護士のPavel Chikov。政治学者のYekaterina Shulman。判事Tamara Morshakovaは自分で辞任。
★◇19、10、24 NYT
(FSBによる過度の弾圧を報道。アルハンゲリスクでFSBの事務所で自爆した少年のことをかき、「19世紀のNarodnaya Volyaを思わせる。」と書いたプスコフの女性記者が実刑を受けたこと、大統領の人権委員会から自立派が除去されたこと等。ソ連時代の教科書では、19世紀のテロリストたちは革命の先駆者として称揚されていたのだが、現代のFSBはロシア帝国に戻ったかのように、びくびくしている。パラドックス)
・アルハンゲリスクの少年はMikhail Zhlobitski。17歳。19世紀の革命家Sergei Nechayevを名乗って自爆。
・プスコフの記者はSvetlana Prokopyeva。40歳。エーホ系の地元ラジオ局でしゃべったこと(公安は犯罪を防止しようとして、かえって作り出している)が問題となったが、それ以前から(東ウクライナでロシア兵が戦っていることを暴露した2014年から)FSBに目を付けられ、抵抗していた。
・先月はシベリアで、シャーマンを取り締まったのに対して小規模の抗議活動があった。
・先週は司法省が、78歳のLev A.Ponomaryovの率いる小さな人権グループに解散を要求した。さらに医師協会の長が拘束された。何かデモのようなことをした後、副会長とともに路上で。眼科の女医。
・21日には、人権委員会の改組
★19、10、15 BBC Monitoring
スルコフに近いとされるChesnakov所有のサイト、Aktualnye Kommentarii、"Putinism"研究のコラムを開設。その意味、歴史的意義。
★19、10、13 Centrasia
チェリャビンスク州知事Boris Dubrovsky、200億ルーブル以上横領で刑事告発。すでにスイスに雲隠れ。
★19、10、13 Vesti.uz
Gutseriev一族、借金で破産寸前。ズベルバンク、対外経済銀行等に従兄弟のミハイル・Shishkhanovが合計1兆ルーブルの借金取り立てにあっている。
一族資産は56、5億ドル。
★◇19、10、11 Meduza
キリエンコはごたごたをうまくマネージし、最後に介入することで、自分だけポイントを少しずつ稼いでいる。次の大統領になり得る。
3年前、ヴォロージンの後任として、モスクワ州知事のAndrey Vorobyov、ドブロジェーエフ、Volodinの手下で大統領府のPublic Projects部長のPavel Zenkovichの名があがったが、プーチンはキリエンコを加えた。
Vorobyovは統一の幹事長(?)と下院院内総務だった。
・キリエンコは1999年、ネムツォフ、袴田とともに右派同盟を結成。
・プーチンの目に止まったのは、Volga大統領特別代表として。タタールのシャイミエフ、バシキールのラヒモフを懐柔した腕。その後はロスアトム社長として、閉鎖都市での選挙をうまくマネージした。そのためのスタッフを有する。歩道の縁のペイントを新しくしたり、コンサートをしたり、イメージ戦略にたける。
・大統領府第一副長官のポストは、スルコフまでは目立たなかった(あった?)。内政をハンドルするだけに、ここが力を得すぎるのは問題。だからスルコフ、ボロージンは除かれた。
・就任早々、キリエンコは部下にも、ボロージンの挑発に反応させなかった。誰とも喧嘩しないこと。これもあって、19年1月まで、下院への大統領府代表を任命せず。結局、大統領府内政部からDenis Stepanyuk任命。
そして立法では、下院でなく上院を使った。Klishas法(?)などはこうしてできた。
・キリエンコは巧妙に、ボロジンの統一への影響力をそいだ。最初に、ボロージン系の統一リーダー、Vladimir Vasiliyevをダゲスタン首長に任命。その後任にボロジンが手下のSergey Neverovをつけると、キリエンコはNeverovの後任にプスコフ知事のAndrey Turchakを送り込んだ。Turchakはプスコフの自分の部下を統一中央に連れ込んだ。幹事長(?)にプスコフ上院議員のAndrey Borisov、自分の次長にプスコフの副知事Maxim Zhavoronkov。
・大統領府の内政部長はAndrey Yarinで、必ずしもキリエンコ系ではない。100%忠実だが、キリエンコの後任にも忠実だろう。Yarinは全国で枢要な役職を歴任、Beglov、Kozak、Babich等の下で働く。FSBと特別のコネ。FSBのK部長とともに、モスクワ・セルプホフ区長のAlexander Shestunに辞任を迫った電話会話がYoutubeで公開されている。
・キリエンコは内政部長にAlexander Kharichevを据えようとしたのだが(ロスアトム、北部大統領特別代表府で勤務)、FSBにYarinを据えられた。キリエンコはそこで、内政部の権限の一部をKharichevのState Council Affairs Office(上院のことだろう)に移した。知事選を管轄。
・キリエンコは「若手テクノクラート養成」をスローガンとする。ネットで募集し、選んで、厳しい研修。崖から飛び降りる等。(これは米国のビジネス・スクールでも採用されている方法だが、全体にかつての党幹部学校を想起させる)
・キリエンコは一定の理想を持っており(部下はまったくシニカル)、「未来のためのヴィジョン」を2017年4月に売り出した。これは2018年の大統領選をねらったもの。これを担当したのは、Kremlin's Expert Institute for Social and Economic Research(EISI)。キリエンコが創設。
ボロージンは、Dmitryの社会経済政治研究所を利用。
現在、2021年総選挙に向けてのヴィジョン起案中で、これはAlexey Chadaevが担当している。かつでFoundation for Effective Politicsスタッフ(パブロフスキー?)。
・2018年大統領選では、「医師の陰謀」的戦術を提案する者もあったが、キリエンコは拒絶。課題は投票率をあげることであり、クレムリンはGrudininとソプチャクで対処。
・大統領選では国営企業社員も働きかけの対象となったが、これを担当したのはロスアトムで同様のことをやっていたGrigory Kazankov。
・2018年の大統領選でクレムリンはすっかり安心していたが、6月の年金騒動と9月の地方選挙敗北で目を覚ます。キリエンコは、知事の老害だとプーチンを説得。しかし大統領は極東に特別の関心を払って、何度も訪問。Kharichevはウラジオに貼り付いて、コジェミャコの勝利を実現。
・19年9月、ピーテルの知事選でのAlexander Beglovも頭痛の種。選挙ができない人物なので、キリエンコは除去をプーチンに提言。しかしプーチンは同意せず。このため、自民党と共産党の候補者を除去することになった。
・モスクワでの騒ぎは、ソビャミンのせいにされた。ソビャミンは当初、統一本部のトルチャク、党首のメドベジェフともはかって、統一候補を無所属として立候補させることにした。副市長Natalia Serguninaは、コンサルタントを雇い、大統領府とは離れたやり方に走った。
その結果、大統領府が管理した知事選はうまくいき、市議会選はめちゃくちゃになった
・このように、キリエンコは自分だけ濡れずに自ら上がってくる。
今のところ用心深く、ラジカルな変化はやらない。小さな個別の案件に集中する。
このため、統一に変わる新しい政党を作ることも、選挙法を変えて、比例を議席の25%にすることも、やめた。後者については、モスクワ市議会選挙で統一系が20区で敗北したことが大きい。ハバロフスクでは、統一系の無所属は全滅。
・キリエンコのアプローチは時として形式的。そして大きなIdeologyを開発していない。しかしその管理者ぶりは、ゆったりしていて、敵を迫害しない。Controlled Chaosの状況を呈していて、争いが高じるとキリエンコは介入。そうやって自分の立場を少しずつ高めている。
★19、10、9
司法省、ナヴァリヌイのAnti-Corruption財団をForeign agentと認定。
★19、10、8 Meduza
モスクワ市議会選挙の反省で、大統領府内部の会議で指摘されたこと。
1)◇年金世代を動員しなかった。今回初めて、年金世代が選挙で主要な役割を果たさなかった。彼らは青年たちの反政府行動に戸惑い、どう投票していいかわからなかった。
2)統一の者を無所属で立候補させたのは、やなりまずかった。そして統一の立候補者たちは弱かった。
3)大統領府が介入したのが遅すぎた。Natalia Sergunina副市長の失敗で(ソビャニンをかばっている)デモが起きてから初めて。
結果として統一候補者はゼロ。無所属が25議席、共産党が13、ヤブロコが4、公正が3。
★19、10、7 TASS
プーチンは誕生日を前にシベリアでショイグとともに、山中でキノコ取り。エニセイ川に感嘆。テレビで放映。
(なぜショイグなのか? 9月にはM.K.に長いインタビューをしている)
★19、10、7 Meduza
Sergey Loznitsa監督のドキュメンタリー、「国葬」Gosudarstvennye Pokhorony、ヴェニス映画祭で初演。
スターリン国葬の克明な再現。中立的。
しかし言外の意味に「国家の葬式」とも読める。(プーチンのことだろう)
★19、10、5 The Bell
プーチンは密かにSergei Chemezovをロシア連邦国家英雄にしていた。
・Chemezovは本当にリベラルなのかどうかわからないが、RTViや新新聞に資金を出しているとの説もある。
★19、10、5 The Bell
プーチンの長女、Maria Vorontsovaは、遺伝子操作と道義についての委員会で熱心に活動している。ミハイル・コヴァルチュクが支援している。
★19、10、2 Www.stalkerzone.org、Sergey Petrov
(右翼系。Evidenceに乏しい)
モスクワも、香港も、アラブも手口は同じ。米国がかんでいる。資金の他にテクニックも教えている。ホドルコフスキーは今や真剣に選挙を考えている。全国に支部。
・ナヴァリヌイ系候補はモスクワ市議会選挙で、偽の署名を集めたのだ。
・テクニックとしては、警察の関心を引くような派手なことをして拘束させ、そこを映して宣伝する。
・ホドルコフスキーやナヴァリヌイは、ソロス系の米上院ロビー会社Orion Strategies LLCから金をもらっている(証拠なし)。ナヴァリヌイはNEDからも金をもらっている。
新新聞は、国務省系のOrganised Crime and Corruption Reporting Projectから金をもらい、雨テレビは米政府のAgency for Global Mediaから、RBKはBBCから金をもらっている。
・OxxxymironやFaceなどのラッパーは、金をもらって民主派と警官隊の戦いをYoutubeに掲載している。
・8月ナヴァリヌイが拘束されている間、米大使館領事部からStephen Sextonなる者が反汚職財団本部にやってきて、デモ、集会のやり方を指南した。デマのまきかたとか。彼は大使館の警備担当だが、ロシアの当局が経歴を把握していない唯一の人物。
・ピーテルでは、Maxim ReznikやPivovarovが活動。彼らは2015年に閉鎖されたMoscow School of Political Studies(2013年以後はMoscow School of Civic Educationに改名)で訓練を受けている。
Rotundaの記者Kseniya Klochkova、Mariya Karpenkoも同様。
・彼らは10万規模の集会を計画し、暴力分子も集めている。Sobolを、入れ墨のコーカサス系が守っていた。
・ホドルコフスキーは全国に支部を展開し、環境問題を梃子にしている。
★19、10、1 RFE
Blokhinガン研究センターの児童病院の医師4名、給料削減、病院のひどいメンテ等をYoutubeで訴え、辞任。
6月に任命されたSvetlana Varfolomeyevaに対する反感。3500名のスタッフの半分がやめるかもしれない。
・この動きはナヴァリヌイ系のAlliance of Doctorsに支援されている。その並びでペルミやニジニ・タギルの病院でも抗議が起きている。
★19、9、30(?) FT
俳優の卵Pavel Ustinovはモスクワで、覆面警官に群衆の中から引きずり出され、ゴムの警棒で打たれた後、彼が倒れかかった警官が肩を脱臼したため、刑事訴追を受けていたが、錚々たる俳優たち、そしてプーチン側近の請願(19日TASS、国家親衛隊のViktor ZolotovはTASSに対して、「自分ならUstinovには執行猶予つきで1年の刑に軽減し、代わって司法当局者の家族の殺害をけしかけたブロガーのSinitsaの刑を重くしただろうに」と発言)で、仮釈放。
★19、9、27 M.T.
Thunbergにも刺激され、シベリア森林火災などにアラームされて、ロシアでも青年を中心に環境運動盛り上がってきている。
9月、ロシアはパリ協定に加盟したが、その圧力を受けたもの(?)。
ロシアは世界で4番目のCO2排出国。
・ついこの前までは、一人だけでデモしていたものだが、今では100名ほど集まるようになっている。
集会の許可を得るのは大変。しかし50米以上の距離を取って、個々に歩いていくのはOK。
3月には学校をさぼって抗議するグローバルな運動に、モスクワ、ピーテル、ニジニ、イルクーツクなどが加わった。
・昨年12月Public Opinion Foundationの世論調査では、84%が気候変化のことを知っており、約66%がそれを深刻で進行中のことと考えている。そして50%以上が、何かしないといけないと考えている。
・政府は現在、初めて気候変化への適応計画と、炭素燃料使用削減についての長期計画を作ろうとしている。
★19、9、26 James,Felgenhauer
ショイグ、M.K.に珍しい長いインタビュー。ゴルバチョフのようにだまされずに、西側の拡張を押さえたことを自慢。
国防専門家のIlya Kramnikはイズベスチアで、国防省のこれまでの秘密主義、そしてショイグの自慢を批判。
★19、12、16 RFE
(保守化)
プーチン、外国エージェント法強化に署名。罰金を強化。続けて

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Japan and World Trends [日本語]: ロシア旬報第2号 内政 2019年10月から2020年1月
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